こんにちは、のぶもんです。
今回は、基隆の北東にある和平島公園についてご紹介しますね。(訪問日は1月31日です)
基隆駅からバスで20分くらいの場所にある正濱漁港。最近ではインスタ映えスポットとして人気上昇中ですが、ここから徒歩15分くらいの場所に、自然の造形美や、基隆の歴史を垣間見られるスポットがあるんです。
それが、和平島です。その名の通り、島ですが、本島に隣接しているので、橋をかけて徒歩やバスで島内に入ることができます。
そもそもこの島は日本統治時代に、社寮島と呼ばれていました。それが、二二八事件をきっかけに「和平島」に改称されたそうです。(「和平」は中国語で「平和」の意味)
島内の集落を抜けると、そこにはちょっとしたレジャー施設のような「和平島公園」が待っていました。
「和平島公園」は、島の北側にある自然公園ですが、生態系に配慮しつつ、様々な自然に触れられる珍しいタイプの公園施設。自然教育も盛んです、ガイドツアーに参加すれば、かなり詳細に学べるそうです。
この和平島、日本統治時代から造船工場が建ち並ぶ、一大工業地区でした。今でも造船所が稼働していて、当時の反映ぶりを偲ばせます。
こちらは、かつての養殖池を、半天然の海水浴場に転用したスペース。この日は少し汗ばむ程度の陽気でしたが、何と本当に泳いでいる人が数人いました!
手前の施設では、案内所やツアーガイドの申し込みコーナー、お土産などの販売コーナーが充実しています。
1月末は、琉球と和平島のつながりに関する展示が行われていました。実は、和平島には様々な民族がやってきており、その中には台湾の原住民や琉球人もいたのです。
地理的には有り得そうな話ですが、実際に展示を見ていると、日本と台湾の不思議なご縁を感じました。
このような大型施設に欠かせない(?)のが、カフェやレストラン。2階と3階にお店があり、海を眺めながら食事やお茶を楽しめます。
室内で快適に休むのもいいですが、天気が良ければオープンテラスで過ごしてみたいですね。
公園の中心部から、海岸線に沿った遊歩道へと進みます。和平島北部の海岸は、岩が様々な形に侵食されて、独特な雰囲気を作り出しています。
中には、こんなフレームも。一枚の絵画を写真の収めるかのような趣向は、なかなか面白いですね。もちろん、写真好きの台湾人には大好評です。
遊歩道を歩いていきましょう。野柳の女王岩もそうですが、不思議な形の岩を見ると、動物や人間に例えたくなるのが人情というもの。ここでも、たくさんの岩に名前がつけられていました。
更に進むと、対岸が見えてきます。と言っても、ほぼ陸続きに見えるのですが、複雑かつ雄大な風景が広がり、ずっと飽きずに歩き続けられます。
一周するあたりで、こんな像が。これは、「琉球漁民慰霊碑」。かつて、社寮島(和平島)には、日本統治時代に琉球の漁民が移住し、台湾人と共存しながら暮らしていたそうです。
異国で亡くなった漁民たちの霊を慰めるため、2011年にこの碑が建てられたそうです。ここを訪れたら、かつての琉球漁民に思いを馳せてもらえると嬉しいですね。
港や夜市などのイメージが強い基隆ですが、実は自然を満喫できるスポットも多いんです。和平島の集落まで路線バスが乗り入れているので、アクセスも良いです。
台北に来て天気が良いときは、ぜひ和平島公園にも出かけてみてください。
【施設情報】
「和平島公園」
住所:基隆市中正區平一路360號
営業時間:8:00~18:00(原則無休)