こんにちは、のぶもんです。
昨年の12月31日に、何とか時間を作って、昨年最後の映画鑑賞に行ってきました。
映画のタイトルは「腿」。何とも奇妙な名前ですが、要は「足(もしくは脚)」ということです。
では、感想に入りましょう。
【あらすじ】
ある病院の一室。一人の男が亡くなった。名前はジェン・ズーハン(楊祐寧)。かつては、新進気鋭のダンサーだったが、今は右足を患い、切断手術をすることに。手術後、残念ながらなくなってしまった。
同じくダンサーである妻のチェン・ユーイン(桂綸鎂)は、彼の死後、切断されたズーハンの足を縫合して彼の葬儀をしたいと思い立つ。だが、肝心の足がどうしても見つからず。。。
【感想】
今回は、今まで台湾映画界のミューズとまで称されてきた桂綸鎂が、まさかの「かなり迷惑な女」を演じている。
そこには、かつて青春映画の代表選手だった瑞々しい桂綸鎂はいない。台湾映画・ドラマでときどき登場する、美人だけど実際に関わるのは嫌だなーと思わせる押しの強い女性を演じている。
ストーリー上に出てくる彼女の要求は、振り返ってみるとすべてムチャクチャ。どちらかというと絡んでくる(絡まされる?)男優人の主張のほうがまだ筋が通る。
そして、この「足を探す」に至る二人の愛の足跡が並行して描かれるのだが、旦那のズーハンははっきり言ってほぼクズ男。それなのに、こんな男の足を探し求めてしまうなんて、愛の力がいかに強く、理屈を超えたものか久々に痛感させられた?!
ズーハンの親友(兼悪友)で写真館を営むユエハンが良い味を出している。毎回ズーハンに頼まれて彼を助けるのだが、割とことごとく失敗。ほんと、二人ともダメ男と言われても仕方がない。
なのに、どうにも二人をどこかで愛しく感じずにはいられない。ズーハンは、浮気もするし、借金はこさえるし、ダメなのだが、彼なりにユーインを愛していたことがひしひしと分かる。
詳しくは、映画を見てディテールを味わっていただきたいのだが、主演が桂綸鎂なので日本公開の可能性は高いと思う。
ちなみに、映画の中には、台湾映画では欠かせない名優・怪優が何人も登場するのでお楽しみに。
※本作は、昨年の金馬奨主演女優賞と助演男優賞にノミネートされた