のぶもん台湾さんぽ

台湾のあちこちに出かけたときの旅日記をつらつらと書いています。マイナーな街の紹介が結構多いです。

台湾の小さな街を歩く27〜宜蘭のレトロカフェから夜市さんぽまで

こんにちは、のぶもんです。

 

宜蘭酒廠を後にした僕は、宜蘭市内のあまり知られていないスポットをいろいろと訪れてみました。


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1.【宜蘭人故事館】

 

まずは、少しだけ気になっていたある資料館を訪れました。そこは「宜蘭人故事館」です。

ここは、旧宜蘭県議会の建物を再利用したもので、宜蘭出身の名士を紹介したり、アーティストの展示や即売などを行うスペースにも使われています。


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正面玄関から入るといきなり大きな像が!こちらは、日本統治時代における台湾民主化運動で大活躍した蒋渭水のもの。

 

実はここに来てはじめて、蒋渭水が宜蘭出身だと知りました(^_^;)


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館内には、蒋渭水と台湾民主化運動に関する展示がたくさん。かなり詳細に彼の足跡を辿っているので、蒋渭水や当時の民主化運動に興味のある方は、台北の新文化運動紀念館だけでなく、こちらも訪れてみてはいかがでしょうか。


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他にも、地元アーティストの作品展示コーナーもあります。台湾の公的文化施設では、積極的に若手芸術家の作品を発表する機会を提供していて、とても良いなと思います。


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この建物は1959年に落成しており、すでに築60年以上の老房子です。今となっては懐かしさを覚える作りが、来訪者の心を落ち着かせてくれます。

 

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この他にも、アーティストに様々なDIYを教えてもらえる芸術スペースや、子供がピザづくり体験をできるピザレストランなどがあり、いろいろな楽しみ方ができそうな施設だという印象を受けました。

 

見学には大して時間はかからないので、設治紀念館などを訪れるついでに立ち寄るのもアリです。

 



【施設情報】

「宜蘭人故事館」

住所:宜蘭市中山路二段426號

開館時間:10:00~18:00(月曜定休)

 

ここまで、様々な文化・産業施設を見てきましたが、そろそろ夕方のカフェタイムです。

 

【2.カフェGOROGORO】

 

僕が以前訪れてとても気に入っていたレトロカフェ「SAMPO(散歩)」は定休日のため、新規開拓を行います。

 

今回訪れたのは「カフェGOROGORO」。先程の宜蘭人故事館から徒歩5分で行けます。

 

一昔前の住宅地の一角にひっそりと店を構えており、もともと場所を知らなければ一生出会うことがないであろうカフェです。


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内部は、老房子独特の少し暗い感じを上手に活かし、まさに隠れ家といった風情。場所柄観光客が殺到することはなさそうなので、静かにコーヒーを楽しみたい方にピッタリのお店です。


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店内はこんな感じ。僕が訪れたときは女性客が一人いましたが、閉店間際になったら貸切状態に。センスの良い落ち着いた洋楽がずっと流れていて、宜蘭という土地の固有性を忘れ、一瞬、どこでもない場所に飛んでいった気分になりました。


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こちらが頂いた美式咖啡。120元ですが、しっかり淹れたアメリカンなので雰囲気代込で納得の値段です。


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お店の人と話すと、やっぱり日本人のお客は珍しいそうで、中心部のお店の情報なども教えてもらって、お店をあとにしました。

 

【店舗情報】

「カフェGOROGORO」

住所:宜蘭市中山路二段187號25號

営業時間:11:00~19:00(月曜定休)

 



【3.合盛太平?→実は・・・】

 

さて、GOROGOROで気になる情報を手に入れました。なんと、宜蘭で一番有名な日本家屋リノベカフェ「合盛太平咖啡」が無くなったとのこと!!金城武のCM撮影地としても有名なカフェなのですが、しばらく来ないうちにまさかの閉店です。

 

ただし、建物が壊されたわけではなく、後継者として豆花屋さんが出来たらしいとの情報。

 

ということで、現地の様子を確認するため、旧合盛に向かいます。そしたら・・・

 

建物は以前と同じ様子で一安心です。

店内に入ると、事前情報通り豆花屋さんに衣替えしていました。


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店内の雰囲気は基本的に以前と変わりません。まあ、カフェと豆花屋の場合、同じつくりでもあまり困らないのでしょうね。


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閉店寸前でしたが、豆花ならできる(かき氷系は終了)とのことで、無理を言って豆花を作っていただきました。

 

ローカル店で見かけるようなよくある豆花とは違い、器もお盆も少し高級。豆花も少し手の込んだ作りで、繊細で優しい味わいを楽しめました。

 

70元と相場よりも高いですが、カフェのときは1杯150元くらいしていたので、意外にも以前よりも利用しやすくなっています。


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正直言って、レトロ施設が全部カフェになってしまうと、1日に何軒も訪れるのが少々億劫になってしまいますが、甘味処であれば立ち寄り計画も立てやすくなりますね。

 

次回、内部をもう少し詳しく取材してレポートします。

 

【店舗情報】

「飛魚食染宜蘭店」

住所:宜蘭市中山路三段145號

営業時間:12:00~20:00(土日は11:30~20:30)

※原則無休

 



さあ、宜蘭日帰り旅のフィナーレはやっぱり夜市ですよね。

 

宜蘭縣では隣町・羅東の夜市が圧倒的に有名ですが、ローカル色の濃い夜市通いなら、宜蘭の東門夜市がおすすめです。

 

【4.宜蘭東門夜市】

 

宜蘭駅から徒歩10分以内で行ける比較的便利な夜市で、夜の足が確保しにくい観光客にとっては嬉しい立地です。

 

平日ということもあり、有名店が何軒かお休みしていましたが、それでも良さそうな屋台を何軒かはしごしてみました。

 

1軒目は沙茶魷魚羹。沙茶と魷魚羹(いかとろみスープ)の組み合わせがおいしくない訳がありません😋


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ご覧ください!期待通りの味でまずは少し腹が埋まります(笑)。


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お次は、潤餅。夜市では1~2軒必ず見かける軽食屋台ですが、評判が良さそうなので2食目に決定です。


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写真映えしないのですが、薄い皮の中に、もやしその他の野菜、細切り肉、ピーナツの粉などがたっぷり入ったお手軽スナック。こちらも納得のおいしさでしたね。

 

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シメは宜蘭名物の葱を使った葱油餅。


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葱の風味もよく、さすが宜蘭という感じでした。というか、よく食べたなあ😅


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【スポット情報】

台鉄宜蘭駅から駅を背にして宜蘭路一段を右側へしばらく歩きます。陸橋が見えたらその下に夜市のメインがあります。

 

 

さあ、宜蘭駅に戻ってきました。駅前の「丟丟噹森林」で幾米(ジミー)の作品に因んだ空中の列車を見て、名残を惜しみます。


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夜の宜蘭駅。日本統治時代の駅舎が今でも活躍していますが、こちらも動物園のようなデザインに。最後にこの風景を見て帰路につけるのは、毎回幸せに感じます。


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いやー、日帰り旅なのにあちこち回り過ぎて、本当に疲れました。そして、連載も4回になってしまいました(^_^;)

 

以前寄りは知名度も上がりましたが、まだまだ訪れる日本人が少ない宜蘭縣。

 

コロナ明けの旅行先としてはかなり組みやすい地区なので、ぜひいろいろ参考にしてくださいね。