こんにちは、のぶもんです。
皆さん、突然ですが、淡水の三偉人ってご存知ですか?
淡水は、マッカイ博士をはじめとした偉大な人物に深いゆかりがある街ですが、当地で生まれた人の中にも多数の偉人がいるんです。
そのうちの一人が、先日逝去された李登輝元総統なんです。彼の出身地が淡水郊外であることは知っていましたが、生家が残っているのを知ったのは比較的最近でした。
氏の逝去をきっかけに、改めて彼の原風景を眺めたくなり、故宅および記念館を訪ねることにしました。
【李登輝の故郷・三芝】
元総統の故郷は、淡水郊外の三芝區にあります。人口は約23,000人。農業が盛んな静かな町です。
市街地から少し外れの農村地帯に故宅がありますが、すぐ近くの遊客中心(観光案内所)ができ、そちらに元総統を含めた当地の偉人たちに関する展示があります。
まずは、淡水からバスで遊客中心に向かいます。
バスに35分くらい乗り、遊客中心に到着。結構遠いですね。センターは思ったよりも立派なつくりです。
このセンターの裏手に、「源興居」という元総統の故宅があります。早速行ってみましょう。
道沿いの景色はこんな感じ。まさに農村です。
歩くこと数分で到着しました。
おお、落ち着いた感じの三合院ですね。
現在の源興居は、外観のみ観覧可能。内部は入れません。どうやら、内部はかなり壊れている部分があり、かなり整備しないと公開できそうにないですね。向かって右側の区画にどなたかが住んでいるようです。
僕が訪れたときは、他に見物客もおらず、一人で様々な思いを巡らせることができました。
三合院から見た目の前の広場。まるで小さなコミュニティのようです。
Googlemapで調べたときはよく分からなかったのですが、小広場に面して小さな店や屋台がありました。
こちらの小さな店では、花生(ピーナツ)を売っていました。
ご主人が、店頭でときどきピーナツを炒っています。いい香りが漂ってきますね。
大パックでも100元、小パックなら50元。小なら一人暮らしでもちびちび食べるのにちょうど良さそうです。
向かいの屋台では、土地の野菜をいろいろ売っています。どれも地味な感じで、調理法を勉強しなければならなさそうですが、調理できるようになったら、土地の味を噛みしめることができそうですね。
右側では、おばちゃんが石花凍を売っていました。こちら、一杯で20元です。安っ!!(淡水あたりでは30~40元で売っている)
裏手の椅子に座らせてもらい、ゆっくりと味わいます。
行ってみて初めてわかったのですが、元総統の故郷は、大屯山という美しい火山の麓にできた丘陵地帯にあるんですね。ここからは、三芝の街やその向こうの海を眺めることができます。
丘陵地帯なので、稲作は容易ではなかったのでしょう、畑作地帯と部分的に棚田のような水田地帯が広がっています。
激動の政界を生き抜いた大人物ではありますが、故郷の風景を見ると、まずは「農業経済学者・李登輝」の原点を見るような思いを抱きました。
この故郷の光景は、台北賓館で拝見した遺影の満面の笑みにつながるような気がして、嬉しいような、悲しいような、不思議な気持ちになりました。
元総統が天に召されたとき、彼の故郷に自分が住んているの言うのも、何かのご縁なのかもしれませんね。
次回は、記念館や故宅までのアクセスについて詳しくご紹介します。