こんにちは、のぶもんです。
今回は、台北郊外の新北市板橋區にある大変立派な庭園を訪れてみました。それが「林本源園邸(林家花園)」です。
この庭園は、1853年に林家が板橋の地に三落大厝を立てたことに始まり、その後増築や修復を経て1893年(台湾の日本への割譲の2年前ですね)に全体が完成したそうです。
戦後は、数多くの人々が園内に住みつくようになり、内部がかなり荒れてしまった時期もあるそうですが、その後、台湾政府の管理のもと修復が進められ、現在では、台湾でも有数の立派な庭園として人々が訪れるようになりました。
では、早速中に入ってみましょう。
地味なことで有名(?)な庭園への入場門。このときは閉館1時間前に着いたのですが、まだまだ入場者が絶えませんでした。
なお、入場料は一般で80元。ただし、新北市在住者が外国人でも無料で入れます(新北市に住んでいてよかった!)。
中に入るとまず右手に見えるのが、三落大厝。こちらは今、私邸として使われているので、決まった日しか見られないとのこと。
大変立派な家屋だそうなので、公開日にじっくり見学したいですね。
園内では、各建物を結ぶこんな通路がたくさん。僕、こういう通路が大好きなんです。時間があったら、何往復もしてしまいそう。そうでなくとも、暑い夏に園内を歩くとき、この屋根付き通路は本当にありがたいです。
そしてまずたどり着いたのが、汲古書屋。ここはその名の通り書籍を保存する建物です。
立派な額ですね。他の建物もそうですが、庭園内の建物はどれも風通しがよく、夏に冷房なしでもなんとか過ごせます。
園内には池が3つあります。どれも少しずつ違ったデザインで、アングルによってかなり雰囲気が変わってきます。中国庭園が好きな方なら何時間でもじっくり見学できるのでは?
汲古書屋の隣にある方鑑齋は、主に読書の場として使われました。いやあ、こんなに快適で美しい場所でなら、読書も捗りそうです。
いくつかある部屋の様子。古き中国(主に福建)の文化を感じる空間です。
こちらは、園内で最も華麗な建物と言われる來青閣。貴賓客の宿泊所として使われていたようで、対外的に林家の威光を感じさせるには大切な空間だったのでしょう。この時はすでに上がれなかったのですが、2階に上がると大変眺めが良いそうです。
館内も、質実ながら随所に贅を尽くしていることが感じられます。
いや、これは本当にカッコいいです!
こちらは、池の中の浮島にある月波水榭。岸の隣に造り山があり、階段登れば屋根に行けるそうです(この時は上がれませんでした)。
建物の中は、案外涼しげな大きなあずま屋の様相。しかも、風流な印象を強く与えるので、こちらも長居したくなってしまいます。
こちらは定靜堂。園内最大の四合院建築で、来客の宴会を催した建物です。
中庭があり、広さも抜群。これなら品位ある大宴会を開けますね!
ため息が出るような荘厳さです。
最後は観稼樓。この建物の2階からは、林家の耕作地を眺めることができ、耕作に対する感謝の意味も込めて、この名が付けられたのだそうです。
ここで残念ながら時間切れ。予想はしていましたが、やはり1時間で園内をじっくり見るのは少し無理だったようです。説明をゆっくり読む時間を考えると、最低2時間は欲しいですね。
夜市な屋台巡りも楽しいですが、こういった歴史の息吹が感じられるスポットもまた楽しいですよ。基本的には日本語のパンフレットが置いてあるので、それを参考にしながらさんぽしてみて下さいね。
【施設情報】
「林本源園邸」
住所:新北市板橋區西門町街9號
開館時間:9:00~17:00
(毎月第1月曜定休)
「アクセス」
MRT府中駅から徒歩10分程度