こんにちは、のぶもんです。
鉄道好きには一つ一つの展示がたまらない、台北の国立博物館鉄道部園区。ここでは、これまでに紹介した常設展の他に、企画展コーナーもあります。
まずは常設展の續から。マニア垂涎のダイヤグラム。これだけずっと眺めていても飽きません。
鉄道施設の模型も多数展示されています。こちらは、橋脚の模型ですね。レンガ造りの部分が特にレトロを感じます。
そして、みんな大好きタブレット閉塞機。かつて単線の鉄道では、列車の行き違いを可能にする証明としてこの円状のタブレットが使われていました。今、日本ではほとんどなくなってしまいました。
そして、これは欲しい!台鉄駅のホームでよく見られた列車の発車案内です。自宅の部屋に飾ったら、一日中テンションが上がりそうですね(笑)。
ここからは、企画展に移ります。現在、2件の企画展が開催されており、その一つは「異論『現代』」展。なんと1935年に台湾で開催された「臺灣博覧會」に関するさまざまな資料を展示するという、大変マイナーというか、僕にとってはとても新鮮な内容でした。
これは、当時の最先端を世に示すもの。今から見ればレトロな風情のポスターですが、そんな中にもこの時代の未来感を十分感じさせてくれます。
まあ、かなり国策っぽい空気に包まれていますが、そこは博覧会なので仕方ないところ。いずれにしても、当時の日本が台湾でどんなことを目指し、何に力を入れていたかがよくわかるので、一見の価値はあると思います。
2件目の企画展はこちら。何だか豪華な空間ですね。
これは「鐡道旅館」コーナー。1908年から1945年まで台北で営業していた台湾鉄道ホテルに関する展示です。
台湾鉄道ホテルは、日本統治時代の最初で唯一に西洋式ホテルということで、さまざまな要人・賓客が多数滞在した高級ホテルとして知られていました。
空襲で焼失したため、建物は現存していませんが、この企画展を見れば、当時の華やかなホテルの様子がよくわかります。
この博物館の素晴らしいところは、展示だけでなく建物そのものです。可能な限り当時の様子を再現した館内は、どこを切り取ってもレトロな絵になる素晴らしいもの。鉄道にはあまり興味はないけど、建築は好き、という方でも十分楽しめます。
天井が高い建物なので、思ったよりも広々としていて、気持ちよく参観できます。
今回は、時間の都合で建物そのもののこだわり等については、くわしく確認することができませんでしたが、次回は建築にもスポットを当ててじっくり見てみたいと思います。
いかがでしたか。鉄道好きだけでなく建築好き、歴史好きの方にもたっぷり楽しんでいただける新しい博物館。1時間半の見学時間では全然足りないくらい充実した展示でした。
2件の企画展は来年まで開催される予定です。コロナ明けまで見られると思うので、台北さんぽの中に、ぜひこちらの博物館を入れてみてくださいね。