のぶもん台湾さんぽ

台湾のあちこちに出かけたときの旅日記をつらつらと書いています。マイナーな街の紹介が結構多いです。

18回目の誕生日〜竹田・池上文庫記念祭レポ

こんにちは、大雄(だーしょん)です。

 

皆さんは、屏東縣にある竹田駅をご存知ですか?ここは、言ってみれば田舎の小さな駅に過ぎないのですが、数多くの観光客が訪れます。

 

その一つは、竹田駅の旧駅舎が日本統治時代のたいそう古い建物で、21世紀の現在も大切に保存されています。駅前には昔の倉庫を活用したカフェが誕生したりして、少しずつ往時の賑わいを取り戻しています。

 

もう一つは、池上一郎記念文庫です。f:id:funstudy-taiwan:20190203184032j:image

池上一郎博士については、たくさんのブログ等で紹介されていますが、1943年から終戦まで当地に赴任し、地元の医療に尽くした池上博士の功績を偲ぶ目的で、駅横の建物を「日本語の書籍を所蔵する図書館」として整備・開館したものなんです。

 

その18周年を記念した式典に1月12日(土)に参加してきました。毎年、駅前の公民館(みたいな会場)で開催されます。

f:id:funstudy-taiwan:20190204122425j:image

式典では、高雄日本人学校の校長先生や交流協会の方も挨拶に来られて、いかにこの文庫が台湾に住む日本人(そして竹田の住民)にとっていかに大切に思われているか分かると思います。

 

講演はおなじみ片倉さん。いつもながら、目からウロコの台湾話はいつまでも聞き続けていたい内容でした。

 

最後はみんなで、日本の戦前の歌を合唱して終わり。
f:id:funstudy-taiwan:20190204122450j:image

このようにこと氏も盛況のうちにイベントは終わったのですが、気になることもいくつか。

 

まず、参加者が徐々に減っています。というのも、日本統治時代を知る当地の方々は残念ながら毎年少なくなっています。日本からの参加者は、台湾に注目が集まるに連れ増えているのですが、台湾人の中高年・若者の姿はほとんど見かけません。

 

国民党政府によって、日本時代の遺産が否定されてきた時期が長く、60歳未満の台湾人にとっては、あまり関心を引く遺構ではないようです。一般的なの観光地として訪れる人はいますが、それ以上の関心は引き起こされていないようです。

 

むしろ、日本や日本語に興味を持つ大学生がスタッフとして参加しており、彼らにいかに日本時代の遺構に関心を持ってもらうかが重要になってくる気がしました。

 

ま、そんな堅苦しいことで終わらないのも、台湾人のいいところ。

 

駅前広場では、日本舞踊(?)や演歌のパフォーマンスが続々と行われていました。
f:id:funstudy-taiwan:20190204122546j:image

しまいには、子供もかり出されて「北の漁場」を披露(^_^;)

これ、南の国の子供にはピンとこない歌ですよね。
f:id:funstudy-taiwan:20190204122617j:image

そして、お待ちかねの食事タイム。竹田は客家人が多く住む村です。そのため、出される料理も米苔目などの客家料理。見ず知らずの人同士も同じテーブルで一堂に会し、交流を深めていました。

f:id:funstudy-taiwan:20190204122656j:image

簡素ですがおいしい米苔目。
f:id:funstudy-taiwan:20190204122826j:image

この日は、式典メインで観光はしませんでしたが、近いうちに再訪して、駅そのものや周編の見どころについても取材したいと思います。