のぶもん台湾さんぽ

台湾のあちこちに出かけたときの旅日記をつらつらと書いています。マイナーな街の紹介が結構多いです。

淡水日記16〜淡水に残る日本時代の警察宿舎

こんにちは、のぶもんです。

 

淡水は、歴史的な遺跡が多い町ですが、実は案外日本時代の遺構がそれほど多くないんです。

 

そんな淡水に昨年末、新たに日本統治時代の家屋を修復した施設がお目見えし、多くの台湾人が訪れています。それが「淡水日本警官宿舎」です。


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この建物は、日本統治時代に建てられた警察官舎です。戦後は、引き続き淡水警察分局長の宿舎として使われていました。

 

その後、2007年に歴史建築に認定され、ようやく昨年末に一般公開にこぎつけました。

 

振り返ってみると、観音山がきれいに見え、少しだけ淡水河も見ることができます。


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さあ、中に入ってみましょう。

 

各部屋は襖や障子で仕切られています。戦前の凄い上流のお宅はこんな感じだったでしょう。


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寝室は、かなり立派な作りです。室内にいると、台湾にいることを忘れそうですが、実は館内ではスリッパを履いて見学します。これが日本人にはつらいですね。畳の部屋はやっぱり、靴下か足袋を履くのが普通ですから。


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特筆すべきはこちらの縁側。典型的な日本家屋よりもゆったりとした間取りで、まさに「何時間でも過ごせそうな」空間です。


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なんと言えばいいかな。。。少しハイカラな和風旅館に滞在している気分ですかね。


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玄関脇には洋室もあります。ここが、応接間も兼ねていたのでしょう。局長さんの宿舎でしょうから、来客対応も必要だったと思われます。


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宿舎の裏手には防空壕も!この宿舎がたどってきた歴史を感じさせますね。


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警官宿舎は、本当に立派な施設です。これで無料かと思うと申し訳なくなる気がしますが、そのぶん、たくさんの方に来ていただきたいですね。


【施設情報】

「淡水日本警官宿舎」

淡水區中正路12巷5號

営業時間:9:30~17:00(土日は~18:00)