こんにちは、のぶもんです。
先日、花蓮縣の南部・光復という小さな町に行きました。ここは日本統治時代に大きな製糖工場が作られ、大きく発展したい町。今も、その当時の遺構がたくさん残っています。
光復へのアクセスは案外便利です。台北から台東行きのプユマ号で3時間弱。途中、太平洋や花蓮縣の農村風景をのんびり眺めていたらあっと言う間に着きますよ(^^)
こちらが台鉄光復駅。台湾東部の主な駅舎は次々と新しいものに生まれ変わっています。開放的で良い感じですね。
ここから徒歩10分強で、目的地の「花蓮觀光糖廠」に着きます。
この施設は、日本統治時代の1921年に東臺製糖株式会社の大和工場として建設されました。以降、この地での砂糖の生産は大変盛んになり、2002年の操業停止まで地域産業を支えてきました。(光復の日本統治時代の地名は「大和」でした)
それ以降は、施設のリノベーションを進め、今では、日帰り観光や宿泊を楽しめる体験型リゾート施設に生まれ変わっています。
観光工場のエリアは広大。そのうちかなりの部分が宿泊エリアになっています。この日も、高校生の団体らしき一団が泊まっていたようです。
実はここ、かつての職員宿舎が建ち並んでいた場所。僕も、台湾各地の日本家屋を見て回りましたが、これだけたくさんの「一般職員級」の宿舎が残っている場所は見たことがありません!
しかも、整然と区画整理されていて、いかにも日本的な区割りになっていることがわかります。
宿舎群の中央を貫く狭い道。どうやら、かつて製糖工場につながっていた線路の跡のようです。
建物の多くは一般の職員家族用宿舎ですが、中には独身用宿舎も。回廊式建築になっていて、何人もの若い職員が住んでいたのでしょうね。
現在は、様々な芸術家がアート工房として活用しています。観光工場では、それぞれの建物に概ね説明板があるので、とても勉強しやすいです。
ちなみにアート工房は、平日のためすべてお休みでした(*_*)
こちらのコンクリート造りの建物は、かつて「酒保」と呼ばれる購買部のような施設でした。今では、台糖の展示販売センターとなっています。
エリア内には、宿泊施設になっていない日本家屋も残っています。何軒かは、まだ住人がいるように見えますね。
こちらは、副廠長宿舎。他の宿舎より少しだけ立派ですね。
こちらは、かつての事務所。実に多くの日本家屋が残っていて、本当に驚いてしまいました。
この観光工場には、かなり大きなショッピング・お食事・スイーツセンターがあります。ここでは、多数の高校生を目撃。おそらく昨晩ここに宿泊したのでしょう。
雨降りなので、屋根のある場所にずっといるしかなく、みんなアイスその他のスイーツを食べたりして、時間をつぷしていました。
実は観光工場には、かつて台湾最大のコーヒー豆産地・舞鶴台地で採れる「舞鶴コーヒー」が飲めるカフェがあるのですが、閑散期のためか臨時休業。。。
平日の旅行はスムーズでゆったりできるのは良いのですが、予期せぬお休みにはときどき泣かされます。
その代わり、ショッピングエリアにハンドドリップコーヒーを出してくれる屋台を発見しました。こちらもおいしいので、それはそれで良い出会いでしたね。
こちらがそのコーヒー。左側は、製糖工場名物のアイス。ここの定番商品で、団体の観光客も次々とアイスを買い求めていました。
エリア内で見つけた、かつての製糖工場の写真。貨物列車や線路も見えますね。かなり大きな工場だったことがわかります。
観光工場へのアクセスですが、花蓮から台湾好行バスも走っているのですが、コロナ以来、花蓮から光復まで来る好行バスが1日2本に減ってしまいました!なので花蓮客運の路線バスをご利用ください。(所要時間は1時間半くらいです…そして、光復駅から観光工場までは徒歩になります…)
いかがでしたか。花蓮の山里にある予想外に大きな製糖工場跡と日本家屋群。まだまだ台湾では、心惹かれるスポットがありますね。花蓮と台東の間には、少し行きづらいけど魅力的な場所がたくさんあります。
機会があったら、ぜひいらしてみて下さいね。
【施設情報】
「花蓮觀光糖廠」
住所:花蓮縣光復鄉糖廠街19號
営業時間:8:00~20:00(ショッピングエリア・原則無休)