こんにちは、だーしょん(大雄)です。
みなさん、三貂嶺という地名(というか駅名)をご存知ですか?台湾に詳しい人なら、「瑞芳の先で東部幹線と平溪線が分岐する駅」と気づくかも知れません。
ここ、台湾でも有数の秘境駅なんです。車窓からは、山と川しか見えず、猫村の隣駅なのに秘境感満載なんです。
ところが、この駅のすぐ近くに、まるで秘密の桃源郷のごとく小さな村があったんです!
まずは、三貂嶺の駅に降り立ちます。駅の中の案内地図。駅舎前面は、看板すらつかない狭さで、ますます秘境感が。
かつてはどこの駅にもあった「空襲避難位置図」。駅舎が改修されると、だんだん見かけなくなっています。
駅前通り?!数軒の家(ないしは商店)があったようなのですが、すべて廃墟に。人の気配がありません。
線路は立派です。ちょうど東部幹線と平溪線が分かれるあたり。
川向こうには、東部幹線の旧線だったと思われるトンネルが見えました。今は入口が塞がれていますが、かつて単線だったことが伺えます。
駅からの細い道は、いったん線路をくぐり、平溪線に沿って続きます。途中には、廟への入口が。ていうか、これ、普通に線路を渡っていかないと行けません(^_^;)
駅からの歩いて10分くらいで、小学校発見!
と思ったら、すでに廃校になっていました。今でも保存・管理されているようで、校内に自由に入れます。隅っこに残る遊具で遊ぶ家族連れも見かけました。
この地区も、近隣の村と同じくもともとは炭鉱で栄えました。それも今は昔。校舎もひっそりと長い休みに入っています。
校舎の脇には小さな集落があります。軒先でおばあちゃんが売っている草餅を発見しました。もう残り少なくなっていますね。いくつか買い求めると、これが実は甘くないんです!おかず系の味で、意外なおいしさでした。
こんな家の前で売っていました。もう、周囲に溶け込んでいますね。
集落からは、平溪線のディーゼルカーが走り過ぎる様子も様子もよく見えます。
集落にある小吃。よく見ないと、食堂に見えません。
そして、集落の中に一軒だけあるカフェにたどり着きました。知らなければ廃墟に見えてしまいます。
店内の半分はオープンテラス、というか廃墟のまま。
ここまで来ると、もうアートですね。
カフェのカウンターです。廃屋といっては失礼なくらい、素敵な空間に生まれ変わっています。
どこかのアトリエみたいです。お客さんも、かなりリラックスしている様子。
こちらの美式珈琲は100元。この手のカフェとしては良心的です。
周囲は自然がいっぱい。(今となっては)きれいな川、そして山並み。
少し歩けば鉄橋があり、線路脇を歩いて渡れます。平溪線のトンネルが見えますね。
トンネルの近くには数軒家が建ち並んでいるのですが、こちらでは少しずつ増えた観光客目当ての小吃が営業しています。
夕方になってきたので、三貂嶺の駅に戻ってきました。自強號もたくさん通過するのに、向かい側のホームへは踏切を渡ります。なので、こんな小さな駅でも駅員さんがいます。
ガイドブックにもほとんど載っていない三貂嶺駅周辺。でも、わずかな観光客が訪れるだけの静かな集落は、まるで桃源郷のようでした。
派手な見どころがある訳ではないので、観光客で溢れかえる日は来ないと思いますが、皆さんにも一度は訪れて、こののんびりした雰囲気を楽しんでもらいたいです。