のぶもん台湾さんぽ

台湾のあちこちに出かけたときの旅日記をつらつらと書いています。マイナーな街の紹介が結構多いです。

そこには桃源郷があった・・・

こんにちは、だーしょん(大雄)です。

 

みなさん、三貂嶺という地名(というか駅名)をご存知ですか?台湾に詳しい人なら、「瑞芳の先で東部幹線と平溪線が分岐する駅」と気づくかも知れません。

 

ここ、台湾でも有数の秘境駅なんです。車窓からは、山と川しか見えず、猫村の隣駅なのに秘境感満載なんです。

 

ところが、この駅のすぐ近くに、まるで秘密の桃源郷のごとく小さな村があったんです!
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まずは、三貂嶺の駅に降り立ちます。駅の中の案内地図。駅舎前面は、看板すらつかない狭さで、ますます秘境感が。f:id:funstudy-taiwan:20190109115813j:image

かつてはどこの駅にもあった「空襲避難位置図」。駅舎が改修されると、だんだん見かけなくなっています。
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駅前通り?!数軒の家(ないしは商店)があったようなのですが、すべて廃墟に。人の気配がありません。
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線路は立派です。ちょうど東部幹線と平溪線が分かれるあたり。

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川向こうには、東部幹線の旧線だったと思われるトンネルが見えました。今は入口が塞がれていますが、かつて単線だったことが伺えます。
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駅からの細い道は、いったん線路をくぐり、平溪線に沿って続きます。途中には、廟への入口が。ていうか、これ、普通に線路を渡っていかないと行けません(^_^;)f:id:funstudy-taiwan:20190109123944j:image

駅からの歩いて10分くらいで、小学校発見!
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と思ったら、すでに廃校になっていました。今でも保存・管理されているようで、校内に自由に入れます。隅っこに残る遊具で遊ぶ家族連れも見かけました。

 

この地区も、近隣の村と同じくもともとは炭鉱で栄えました。それも今は昔。校舎もひっそりと長い休みに入っています。
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校舎の脇には小さな集落があります。軒先でおばあちゃんが売っている草餅を発見しました。もう残り少なくなっていますね。いくつか買い求めると、これが実は甘くないんです!おかず系の味で、意外なおいしさでした。
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こんな家の前で売っていました。もう、周囲に溶け込んでいますね。
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集落からは、平溪線のディーゼルカーが走り過ぎる様子も様子もよく見えます。f:id:funstudy-taiwan:20190109124426j:image

集落にある小吃。よく見ないと、食堂に見えません。
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そして、集落の中に一軒だけあるカフェにたどり着きました。知らなければ廃墟に見えてしまいます。
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店内の半分はオープンテラス、というか廃墟のまま。
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ここまで来ると、もうアートですね。
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カフェのカウンターです。廃屋といっては失礼なくらい、素敵な空間に生まれ変わっています。
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どこかのアトリエみたいです。お客さんも、かなりリラックスしている様子。
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こちらの美式珈琲は100元。この手のカフェとしては良心的です。
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周囲は自然がいっぱい。(今となっては)きれいな川、そして山並み。
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少し歩けば鉄橋があり、線路脇を歩いて渡れます。平溪線のトンネルが見えますね。f:id:funstudy-taiwan:20190109124735j:image

トンネルの近くには数軒家が建ち並んでいるのですが、こちらでは少しずつ増えた観光客目当ての小吃が営業しています。
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夕方になってきたので、三貂嶺の駅に戻ってきました。自強號もたくさん通過するのに、向かい側のホームへは踏切を渡ります。なので、こんな小さな駅でも駅員さんがいます。f:id:funstudy-taiwan:20190109124816j:image

ガイドブックにもほとんど載っていない三貂嶺駅周辺。でも、わずかな観光客が訪れるだけの静かな集落は、まるで桃源郷のようでした。

 

派手な見どころがある訳ではないので、観光客で溢れかえる日は来ないと思いますが、皆さんにも一度は訪れて、こののんびりした雰囲気を楽しんでもらいたいです。