こんにちは、大雄(だーしょん)です。
金門島の旅は、興味を惹かれることばかり。でも、その中でやっぱり驚かされるのは、自然や素朴な風景と、ものものしい軍事遺構のギャップ。これだけ軍事ものが続く旅は、滅多にありません。
1日目の夕方に訪れたのは、古寧頭戦史館。古寧頭戦役を記念した資料館です。ここ古寧頭では、1949年10月に中国人民解放軍が上陸したものの、旧帝国陸軍根本博中将らの指導により、中華民国軍が人民解放軍に勝利し、金門島を死守した場所なんです。
その少し先にある北山断崖。ここには、かつて中国大陸向けにこの巨大なスピーカーからプロパガンダ放送が連日流されていました。
当時は、台湾の方が経済的に豊かで「こちらに来れば、豊かで自由な生活が待っている」などと大音量で放送されていたんですね。今でも、観光用に放送は続いていますが、対岸の厦門も急速に経済成長を遂げています。むしろ金門島のほうが、時代に取り残されている雰囲気を持っていますね。。。
北山には、歴史的にも貴重な洋館が残っています。それがこの北山古洋樓。華僑が建てたこの洋館は、古寧頭戦役では大攻撃を受けました。
まるで廃墟のようになっていますが、実は部分的に民宿になっており、宿泊が可能です。こんなところに泊まったら、往時の苦しい戦いを偲ばずにはいられないでしょう。
弾痕の跡が当時のままに残されています。
初日最後に立ち寄ったのは、慈湖三角堡。ここも対岸から非常に近い場所なので堡塁が作られ、兵士が暮らしつつ、対岸の警戒に当たっていました。
中はまるで戦艦のよう。やや複雑な作りで、かなりの兵士を収容できそうです。
この狭い窓から、じっと対岸を見続けていたんですね。
浜辺は、大陸に向けて砲弾がたくさん敷設されています。辺りはのどかな自然保護区。豊かな自然の景色と、軍事遺構の数々。うーん、やっぱり違和感が残ります。
興味深いスポットが目白押しの金門島。でも、豊かな自然や素朴な村の景色を見るにつけ、どうしても複雑な気分になります。こんな場所で、かつて激しい戦闘が繰り広げられていたなんて。。。
ちょっと変わった気分になる旅は、まだまだ続きます。