のぶもん台湾さんぽ

台湾のあちこちに出かけたときの旅日記をつらつらと書いています。マイナーな街の紹介が結構多いです。

台湾さんぽ43〜新竹さんぽ・蘇った日本統治時代の図書館が大賑わい

こんにちは、のぶもんです。

 

新竹市内のさんぽを続けましょう。

 

こちらは、台湾菸酒公司新竹営業所。梅澤捨次郎の設計により、日本統治時代の1930年代に総督府専売局新竹支局として建てられました。

 

建物正面の曲線が当時の流行を物語りますね。現役の建物なので、見学できるかどうかは受付で確かめると良いでしょう。


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【施設情報】

「台湾菸酒公司新竹営業所」

住所:新竹市東區東門街59號

営業時間:8:00~17:00(土日定休)

 

 

そこから徒歩3分くらいで、竹塹城迎㬢門に着きます。「竹塹」は新竹の以前の地名。清朝後期の1827年に建造されました。現在でも残っているのはこちらの東門(迎㬢門)だけです。

 

ここが新竹中心部の円環に位置するので、新竹のシンボルともなっています。


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門の下に行く横断歩道はありません。2ヶ所の地下道を通って行くことになります。この地下道では、地元の高校生がよくダンスの練習をしていますね。


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円環を突き抜けるように「東門大排水」という小さな水路があるのですが、これは通称・護城河と呼ばれ、かつては竹塹城を守る水路でした。今では比較的きれいになって、市民の憩いの場になっています。

 

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さて、今回の最大の見どころに着きました。それが「旧新竹州図書館」です。

 

こちらの施設は、1923年に昭和天皇(当時の皇太子)が台湾を行幸する際に建てられたという由緒あるもの。

 

現在は、新光人壽という会社が保有しているのですが、この10月から一般公開されるようになったんです。

 

10月のオープン当初に訪れたので、大変に賑わっています。


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重厚な石造りの建物。戦前から台湾の地方で、こんな立派な図書館を作っていたというのも凄いですよね。


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中に入ります。


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それぞれの部屋で、様々なアート作品が展示されています。


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別の部屋では、日本統治時代の貴重な資料が展示されていました。中には、きれいはカラー写真が使われた本もあって、思いのほか古さを感じさせません。


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こんなに赤裸々に見せちゃっていいの?レベルの展示も。卒業証書や賞状など、大切に保管していた方がいらっしゃるんですね。


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この施設は、暫定的に2021年3月7日までの公開が決まっています。それ以降については、新光人壽と交渉が続いているようで、今のところ公開続行の知らせは届いていません。

 

権利関係や賃料など、様々な問題が裏にあるのでしょうが、貴重な文化財が何とか引き続き開かれたものになるよう祈りたいです。

 

【施設情報】

「原新竹州図書館」

住所:新竹市東區文化街2-1號

開館時間:9:00~17:00(月曜定休)

※2021年3月8日以降の開館の有無については未定

 

 

台湾でこの手のイベントを開催すると、必ずフリマがついてきます。旧図書館のリニューアルオープンでも、やはり大々的にフリマが開かれていました。


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雑貨や持ち帰り食品だけでなく、その場で食事できるものも買えましたよ。こちらでは、客家の食べ物がいろいろと売られていました。


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と言う訳で、客家のお餅(しかも焼き餅)を頂きました。案外おいしくて、また食べたくなるほどでした。


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新竹の新たな文化施設のオープンに合わせて、芸術祭など様々なイベントが開かれ、普段は観光客が少ない新竹の町もとても賑やかです。

 

まずは、台湾人の間で観光地としての知名度を上げていくのが当面の課題でしょう。現在の市長は街の活性化に熱心なようなので引き続き頑張ってほしいですね。

 

さあ、新竹の町中さんぽはまだまだ続きます。このあとも、様々な日本時代の遺構が登場しますよ。