のぶもん台湾さんぽ

台湾のあちこちに出かけたときの旅日記をつらつらと書いています。マイナーな街の紹介が結構多いです。

金門島旅行記5〜軍中楽園を知っていますか?

すみません!日本に一時帰国していて、ブログまで手が回りませんでした。では、続きにまいりましょう。

 

台湾でも少し異色の存在感を放つ金門島。2013年にこの島を舞台とした、ある映画が公開されました。それが、「軍中楽園」です。
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舞台は1969年の金門島。当時は、台湾と中国の軍事対立最前線として、常に緊張状態が続いていました。

 

そんな島に、「軍中楽園」と呼ばれる特約茶室(軍人専用の慰安所)があり、若い兵士・バオタイはこの娼館に配属され、ある娼婦に惹かれていく・・・これだけ読むと、何だか下手なエロ小説みたいですが、この二人を軸に、軍事管制下の軍事拠点の島で繰り広げられた様々な人間ドラマが展開する、かなり見ごたえのある映画です。

 

今回の金門島の旅では、この映画のロケ地に行けるとあって、僕もかなりワクワクしていました。

 

車は金沙鎮陽翟という集落に着きます。そこには、映画で見た建物の外観があちこちに残っていました。
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こちらは、娼婦たちが一時的に街に出ることを許された時に、みんなで訪れた美容院。田舎の島では、彼女たちの華やかなヘアスタイル、服装は島民の目をかなり引いたことでしょう。
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そしてなんと、この特約茶室の歴史を後世にきちんと伝えようとして建てられた資料館があるんです(場所はロケ地からかなり離れている)。

 

それがこちらです。うーん、映画の中の古びて、ベトついて、妙に人間臭い建物と違って、何だかスペイン風ヴィラみたい。。。
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室内の作りは、たしかにこんな感じですが、新しく建設したのでしょうか、アメリカの田舎のモーテルみたいです。猥雑さを再現するのは難しいのでしょう。
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そして、観光施設らしくカフェも併設されています。案外おしゃれ。
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ここではなんと、密封したコーヒー豆を郵便で国内外に送ることができるんです。日本にいる母のもとにも送ったのですが、発送元を知ったら、かなりびっくりしたでしょうね。
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こんな感じで、資料館はやや拍子抜けだったのですが、それでも「かつて台湾にはこんなこともあったんだよ」ということを正直に伝えようという姿勢は素晴らしいと思います。当時の様子は克明に説明されていますから。

皆さんも機会があったら、ぜひ「軍中楽園」を見てくださいね。

 

次回は、金門島の伝統集落・伝統家屋について書いていきたいと思います。