こんにちは、のぶもんです。
皆さん、馬祖という島を知っていますか?
馬祖は、台湾島から遥か離れた、中国大陸福建省の北部に近い海上に位置する離島群を指します。地理的には中国の目の前ですが、今は中華民国の領土になっています。
台湾にはいくつか離島がありますが、その中でも馬祖はかなり地味な存在。
リゾート気分も味わえる澎湖、国共対立の最前線として著名な戦跡が残る金門など。。。それらに比べると、日本人が知る名所・旧跡が少なく、どうしても後回しにされがちな馬祖。(僕もそうでした)
そんな馬祖に、4月の清明節の連休を使ってようやく訪れることができました。
離島ですから、アクセスは「基本的に」飛行機となります。が、澎湖や金門と違い、フライトは少なめ。しかも、主な二島「南竿」と「北竿」両方に空港があるので、それぞれ1日数便の少し寂しいフライトスケジュールになっています。
とはいえ、全人口1万2千人くらいの連江縣(馬祖が所属する縣)にしては、本数は多い方ですね。
スケジュールの組み合わせをいろいろ考えた結果、より人口の多い南竿ではなく、まずは北竿に入るというプランになりました。
そして、乗り込んだ飛行機は冒頭のプロペラ機。普段乗る機会はなかなかありませんが、それがかえって旅心を掻き立てます。
さあ、馬祖の旅が始まります。とても小さな北竿空港。とても小さな空港ですが、驚いたことに、島の中心集落・塘岐が目の前にあります。バス(本数は少ない)乗り場も目の前で、すべてのバスの始発ターミナルになっています。
後に訪れる南竿は、空港とメイン集落が離れており、空港を経由しないバスもあります。
では、馬祖探索へ出発です!
まずはスクーターを借ります。バイクを貸してくれる租車店はすぐ見つかりました。離島だと、免許証をロクに見なかったり、日本の免許書の中文翻訳を知らなかったりする店もあるのですが、今回のお店はちゃんとチェックしていました(その方が何かと安心ですが)。
↓今回の北竿での相棒です
まずは、空港裏手の后澳村へ。空港の下をくぐったら、いきなり砂浜のお出迎え。のんびりできそうですが、このときは誰も砂浜にいませんでした。(4月の馬祖は、あまり暖かくありません)
ここからバイクで一気に坂を上がり、大沃山へ。小島状の山がちな島で、あちこちに軍事拠点が隠されていました。こちらが第6壕站の入口。
階段をずんずん降りていくと・・・
砲台にたどり着きます。馬祖には、金門島に負けず劣らず、たくさんの軍事拠点があったわけです。
詳しい説明も掲示されています。日本語の説明はありませんが、漢字を見れば、専門用語は何となく意味がわかりますね。
このような美しい断崖が続く、風光明媚な島なのですが、険しい地形が故に、軍事拠点としての価値は高くなってしまったのでしょう。
島のあちこちにこのような遺構が残されていることに驚きです。
島のあちこちに、打ち捨てられた感じの(もにろん管理はされていますよ)戦車などが見られ、どうしても気持ちが引き締まります。
少し移動して、戦争和平紀念公園主題館。
こちらには、軍事関連の展示が多数あります。阿兵哥(若い兵隊を指す)の蝋人形もありました。
展示も充実していて(もちろん中華民国視点ですが)、勉強になります。
馬祖にも「軍中樂園」があったのですね。
外に出ると、こんな辺鄙な場所なのにカフェ。
ラテにドーナツがありました。が、簡単に頂けたわけではなく、お店の小姐はgooglemapの表示よりも30分遅く登場!(と言っても、他にお客はいませんでしたが)
こんな良い眺めの公園なんです。今となっては、かつての緊張が嘘のようなノンビリした雰囲気に包まれています。
金門に負けず劣らず、軍事の香りが未だに残る馬祖。いろいろ考えさせられる旅になりそうです。