こんにちは、大雄(だーしょん)です。
まだまだ3月の話が続きます。
中身の濃い北斗歩きを終え、バスで次の目的地・溪州にやってきました。ここは、北斗よりも小さい町のようです。
溪州には、老街と言えるほどの町並みがありません。ですが、日本時代を偲ばせる建物がポツポツと残っています。
その一つは、こちらの成功旅社です。(現在は「成功旅社農用書店」)
色遣いは台湾風ですが、建物は日本統治時代のものです。成功旅社は、1921年の開業とのことで、なんとあと2年で100周年です。すごいですね。
かつて溪州は日本統治時代に、北斗などと並んで製糖工業が盛んになり発展。製糖会社の商務客を泊める「駅前旅館」としてかつては賑わったそうです。
日本風と台湾風が程よく混ざった良い感じの入口。かつては、砂糖関係の仕事を終えた人が、ここで旅装を解いたんですね。
現在では、旅館営業はやっておらず、物販店と小さなカフェを営業しています。
この土地でしか見かけない商品もあって、見ていても飽きません。
各部屋の鍵をかける場所(だった)。昔の旅館って、こんな感じにフロントの背後に鍵がたくさんかけられていましたよね。
2階に上がってみます。各部屋にベッドが置かれており、中には畳のベッドも見られますね。
中には立派なベッドの部屋も。当時の様子そのままなのかは分かりませんが、いろんな職位のお客さんが訪れたでしょうから、グレードの違う部屋があってもおかしくないかも知れません。
この応接室は、当時のままなのかな?
1階には、カフェの厨房があります。古いものをうまく使って、懐かしさを存分に味わえるようになっています。
熱美式珈琲を頼みましたが、「せっかくだから、こちらもどうぞ」と言われて、飲ませていただいたのが、なんと玄米茶。当地で生産しているのだそうです。これは、日本を思い出させる風味です。
米どころならではの逸品ですね。思わず、1パック購入しました。
こちらの金庫も、戦前のものだそうです。すごいお宝が隠れているかも?!
最後にお店の前で記念撮影。ご近所のお母さんたちが中心になって運営しているこのショップ。
溪州に来たら、ぜひ足を運んで頂きたいです。
さて、もう少し街を歩いてみましょう。
そしたら・・・気になる名前のお店が!その名も「外省麺」です。
店先では、おやじさんが手際よく次々と麺料理を作っていきます。
こちらが麻醤麺。なかなか良い味でした。
スープも、少しワイルドですが、出汁がよく出ていておいしかったです。
国民党とともに中国から持ち込まれた麺料理のことを「外省麺」と呼ぶことがあるそうです。
外省人の麺料理というと、映画「軍中楽園」に登場した人情味あふれる軍曹を思い出しますが(劇中で「台湾に残るなら麺料理の店を出したい」というセリフがあります)、こちらのお店は現役。あの軍曹もこんなお店を出したかったのでしょうか。
そんな台湾のいわゆる「田舎」にも、こんな看板が。かつては、工場の近くでしか見かけることのなかった東南アジアの人々が、このような農村地帯にも住むようになってきたのですね。
こういった地方の趨勢は、台北に閉じこもっているとなかなか分かりません。台湾の「田舎」も、これから少しずつ変化していくのかもしれません。
いろいろな発見があった溪州さんぽ。
さあ、バスの時間が来たようです。この日は、もう1ヶ所訪れる街があります。バスの中で、しばらく休憩するとしましょうか。
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