のぶもん台湾さんぽ

台湾のあちこちに出かけたときの旅日記をつらつらと書いています。マイナーな街の紹介が結構多いです。

台北郊外・大溪老街の日本語ガイドツアーに参加してみた

こんにちは、のぶもんです。

 

ブログで書きたい内容がたまっていますが、それらを飛ばして(^_^;)今回は、先週の日曜日に参加した「大溪日本語ガイドツアー」の様子をレポートします。

f:id:funstudy-taiwan:20201007005005j:image


台湾で定番以外の観光地にも行ってみたいけど、言葉や交通の便が不安で・・・という方にとっては、日本語ガイドのツアーは心強い存在です。

 

ここでのポイントは、ガイドをするのが旅行会社の一般の添乗員ではなく、地元に精通した日本語可能な台湾人というところ。

 

地元の人がガイドをするサービスは台湾にもありますが、ほとんどが中国語オンリーで、一部に英語のツアーもある程度。日本語ガイドツアーがあるのは、一部の博物館などに限られます。

大溪の試みは、「日本語が通じる」と「地元に精通している」という両者を結び付けた点が非常に優れています。

今回参加したのは「大渓日本語ガイド付き文化ふれあいの旅」。

 

桃園市政府が主催したガイドツアー企画で、台北からの往復バスに現地ガイド、さらには軽食プレゼントという盛りだくさんな内容で参加費用が1人300元(約1,100円)。はっきり言って激安です。通常価格は600元ですが、今年中はキャンペーン価格ということで半額になっています。

f:id:funstudy-taiwan:20201007011627j:image


午前9時前に台北を出発した一行は、1時間強で大溪に到着しました。バスを降りたら、さっそく街歩きのスタートです。大溪には人気のある老街が2カ所ありますが、はじめにこちらの新南老街(中山老街)を歩きます。

案内してくれるのは、ガイドの邱さん。親しみやすい語り口と聞き取りやすい日本語で丁寧に案内をしてくれます。

f:id:funstudy-taiwan:20201007005409j:image


実は大溪の街歩き自体は、それほど難しくありません。なので、観光局のホームページで勉強して街を歩けば、メジャーな見どころは自力でも歩けます。

でも、邱さんの案内は、ホームページにも載せきれない最新の情報や、ちょっとした面白いエピソードがふんだんに入っていて、大溪に来たことがある人でもとても勉強になります。

こちらの狭い空き地の土地価格が1,000万元(約3,700万円)、といった話はガイドさんに教えてもらって初めて知ります。

f:id:funstudy-taiwan:20201007012013j:image

これから修復・整備が行われる建物についての説明は、ガイドさんの説明が頼りです。(こういう「これから」の情報は、ホームページになかなか載らない)

f:id:funstudy-taiwan:20201007011847j:image


その一方で、大溪の見どころは案外多く、一つ一つの施設ですべてを細かく説明していると、1日あっても時間が足りなくなります。

 

こちらは武徳殿ですが、館内は大溪の交通・物流・旅行等の展示があるのですが、内容が豊富で個人的にはどれも詳しく説明しないものばかり。でも、邱さんは、概略だけをうまく拾って比較的短時間で案内をしていました。

f:id:funstudy-taiwan:20201007024538j:image

こちらは、二棟続きの日本家屋。警察宿舎の独身寮だったそうです。ちなみに、向かいにある四棟続きの長屋は、家族用とのこと。こういうこぼれ話は、ガイドさんならではですね。


f:id:funstudy-taiwan:20201007025015j:image

 

こちらは、木生活館。日本統治時代に建てられた公民館を戦後、国民党政府が蒋公紀念館として使われていたものです。

 

前回個人で大溪を訪れたとき、ここは見落としていたのですが、入ってみると木工体験コーナーやカフェがあり、家族連れやカップルでも楽しめる施設になっていました。

 

ここで知った豆知識は、この手の古い建物でよく見られる水色の塗装は、蒋介石の好みだったそうです。こういう話も、外国人にとっては興味深いですね。


f:id:funstudy-taiwan:20201007025044j:image

 

中正公園は、もともと大溪神社だった場所。神殿などは撤去されてしまいましたが、当時の石碑や狛犬の像などは現存していました。


f:id:funstudy-taiwan:20201007030419j:image

 

こちらは大きなコマです。大溪はかつて、周辺の山間部からの木材が集まる場所でした。そのため、木工製品の製造がとても盛ん。

 

こういうちょっとしたポイントも手早く案内してくれました。


f:id:funstudy-taiwan:20201007030436j:image

 

一通り見学が終わったら、お昼の休憩タイム。ここで豆花と豆干が出されました。ちょうどお昼時に差し掛かっており、お腹が空いてきた頃。

 

ここから2時間弱の休憩。この休憩のタイミングも良かったですね。というのも、老街を一通り歩き、少し地理感覚を掴んだところで休憩入り。だから初めて来た人でも、休憩時間に老街の散歩や買い物・飲食などがしやすくなっています。


f:id:funstudy-taiwan:20201007030558j:image

 

3時に再集合して、午後だけ開いている施設を見学します。まずは町おこしでも大いに奮闘している蘭室へ。100年以上前の建物が蘇り、文化活動のオフィスや茶藝館、ショップなどになっています。


f:id:funstudy-taiwan:20201007030500j:image

 

向かいの建物も日本統治時代のもの。こちらは、「新南12文創實驗商行」という名前になり、ショップ兼書店やカフェ、民宿まで備えた面白いお店です。


f:id:funstudy-taiwan:20201007030524j:image

 

こんな感じで、あっという間に帰路につく時間となりました。

 

今回のツアー参加を通じて、桃園市政府および地元・大溪の皆さんの熱意を非常に感じました。

 

今年はコロナの影響で、日本からの観光客を呼び込むことはできませんが、この企画は、これから大溪を訪れたいと考えている日本人にとってはとても便利なツアーだと思いました。ぜひ、来年以降も実施してほしいです。

 

ところで、ツアーの休憩時間ですが、僕は以前訪れたカフェ「老成利商號」で、大変に珍しい「拉拉山」のコーヒーを頂きました」。


f:id:funstudy-taiwan:20201007030544j:image

 

いかがでしたか。これなら、中国語が話せない日本人でも安心して参加できますね。

 

台湾を訪れる日本人のほとんどが定番の観光だけ訪れて日本へ帰ってしまいます。でも台湾には、日本人にとって興味深いスポットが山のようにあります。

 

こういった場所へも日本人観光客を誘致できれば、リピーター獲得策としても有効ですよね。

 

今年のツアーは今週末(10/11)で終わりますが、来年以降もぜひ実施してほしいと思います。

 

「大溪への公共交通アクセス」

現在一番便利な行き方は、MRT板南線で永寧まで行き、そこから710番のバスで一気に大溪まで来るルートです。この他にも、台鉄桃園・中壢からもバスが多発しています。