こんにちは、大雄(だーしょん)です。
3月後半、今度は台湾の中南部・彰化縣を訪れました。県都の彰化はそれなりの規模の街ですが、それ以外は大部分が農村地帯。
日本のガイドブックではまず出会えない、台湾の素顔を垣間見ることができます。
まずは高鐵で彰化まで。ですが、高鐵彰化駅は、彰化の町から遠く離れた場所にあります。どちらかと言えば、員林や田中などの町に近いです。(彰化へは高鐵台中からの方が便利)
例によって、駅舎派さは超立派!
このエリアの町を見て回るには、バスの時刻表とのにらめっこが不可欠です。各バス会社のホームページで、慎重に調べることがやはり大事です。
バスに乗り込み、最初に降り立ったのは北斗。何だか北の大地にありそうな名前ですが、実はその昔、「寶斗」と呼ばれていたのが、後に「北斗」に解消されたとのこと。
かつては、「一府ニ鹿三艋舺四寶斗」と呼ばれ、台湾中南部の物資の集散地としてたいへん栄えたそうです。いやあ、一府(台南)ニ鹿(鹿港)三艋舺(台北の萬華)までは知っていましたが、まさか4番目があったとは!
では早速、北斗の街を散策してみましょう。
目につくのは肉圓(ばーわん)の店。彰化縣は肉圓の本場ですが、彰化市だけでなく、地方でも町自慢の肉圓屋さんがあるようです。
朝食代わりに入った「肉圓生」昔ながらの有名店らしく、賞状や有名人との写真がたくさん飾られています。
そして、お待ちかねの肉圓です。タレが山ほどかかっていて、かなり好みの感じです。これ、台北にも進出してきてほしいです!
いきなりおいしいものに出会い、なかなか良い感じです。では、街の見どころを見に行きましょう。
と思いきや、途中で名も無き店に人だかり。食後すぐなので、さすがにお店には入りませんが、これはおいしい食事にありつける可能性大です。
次回、北斗に来るときは、真っ先にこの店に来るでしょう😅
街歩きもなかなか面白いです。全体的に懐かしい雰囲気に包まれているのですが、こんな可愛らしい廟もあります。
さあ、北斗の日式宿舎を見ていきましょう。こちらは、旧北斗保甲事務所。「保甲」とは、日本統治時代の警察補助組織で、地方の民間防衛組織としての役割を果たしています。
一部で「公開されている」という情報も出ていますが、この日は閉まっていました。何かイベントがあるときだけ開けるのかもしれません。
観光客の立場からすれば「ええーっ」と思いたくなりますが、開館して人員を配置するのにはそれなりにお金がかかります。北斗は観光メインの街ではないので、そこまで予算を回せないのかもしれませんね。
これは、一部の有名な観光地以外では共通の課題だと思います。日式家屋を修復したあと、それらをどのように活用するかは、実はかなり悩ましい問題だと思います。
いつか通年公開されたら、見にきたいですね。
では、次のスポットに行きましょう。
こちらは、日式宿舎群。説明看板を鳥居(?)が囲んでいる形になるノリが、ちょっと台湾ぽいかも。
敷地内の住宅の様子が詳しく説明されています。かなりしっかりした説明板ですね。
現存する家屋を少しずつ見て回ります。こちらの住宅は、ベースは和風ですが、ちょっとだけ洋風のエッセンスが入っていますね。
中には、荒れ放題の家屋も。家屋群となるとどうしても戸数が多くなるため、手が入っていない(誰も住んでいない)家屋の保全が難しくなりがちです。
こちらは、旧北斗郡守官舎(ニニ八暨人權紀念館)です。かつての郡役人の宿舎が今では、当地にも吹き荒れた「ニニ八事件」の被害を後世に残す施設として蘇りました。
かなりしっかりした建物です。最初にここに来たときは、閉まっていて入れませんでした。えー!せっかくはるばる台北から来たのにー😭
そう、台湾の田舎の文化施設って、たまに不意打ちの休館があるんです。まあ、外観だけでもじっくり見ようと思ったら、係のお姉さんがおそらく1時間遅れで鍵を開けに来ました。
うーん、今回は余裕があったから気にならなかったけど、バスの本数が極端に少ない場所だったら、かなり泣けてきたと思います。
中は和風建築の趣が残りますが、あちこちにニニ八事件に関する資料記事が貼られています。
縁側は、純日本の風情を感じます。
欄間もありますね。
小さな自治体にとっては、一軒の日本家屋の修復はかなりの出費のはず。機会があったら、皆さんも見学にいらしてください。
さあ、街の中心に戻りましょう。こちらは、ところどころに日本自体の洋風の店舗建築が残されています。
レンガ造りの市場。こちらも日本時代に建てられました。
そろそろ小腹が空いてきました。中心部の一角にあるこちらのお店で軽食。
注文したのは、こちらの「高麗菜飯(キャベツ飯」です。もちろん、キャベツの他にもいろいろな具材が入り、かなりおいしいです。
どうてしたか?日本人の間ではほぼ無名の街、北斗。街も適度に賑やかなので、食事や街歩きもまあまあ楽しめますよ。
では、午後はもっと南下して別の街に行くとしましょう。