こんにちは、のぶもんです。
かなり前になりますが、3月末に彰化を訪れました。彰化は、台中から電車で30分程度で来られる中都市で、彰化縣の中心地です。
でも、この町を訪れる日本人はまだまだ少ないようです。というのも、有名な観光地がほとんどないんです。観光スポットの数で言えば、同じ県内の鹿港の方が圧倒的に多いです。
今回は、注目度がまだいまいち高くないこの町・彰化市内を歩いてみようと思います。(全2回)
1 清代からの歴史を誇る南瑤宮
はじめに、彰化駅前からバスに乗り約10分。やって来たのは台湾中部でもかなり立派な媽祖廟・南瑤宮です。創建はなんと1738年!すでに280年以上の歴史を誇るんですね。
この廟で特に注目したいのが、こちらの観音殿。日本式の瓦屋根と西洋式の回廊が融合した独特な雰囲気の建物になっています。
こちらの彫刻のように、西洋の様式を取り入れた、かなり手の込んだ作品がたくさん見られるのもいいですね。エキゾチックな雰囲気すら感じます。
銅でできた天井もまたとても美しいですね。細かい意匠を見ていると、あっという間に時間が過ぎて行きそうです。
裏側から見ると、和風の雰囲気が強くなりますね、これほどまでに瓦屋根が立派な寺廟は、台湾ではあまりないと思います。
【施設情報】
「彰化南瑤宮」
住所:彰化市南瑤路43號
開館時間:6:00~21:30(無休)
南瑤宮を後にして、すぐ近くの別の廟に向かいます。こちらは、有名な鄭成功を祀った彰化鄭成功廟です。
立派な鄭成功の銅像もあります。とは言うものの、1938年創建と比較的新しい廟なので、古い寺廟がたくさんある彰化では、まだまだ若手。訪れる人も少なく、静かで落ち着いた雰囲気を保っています。
【施設情報】
「彰化鄭成功廟」
住所:彰化市中山路二段41號
開館時間:7:00~17:00(無休)
彰化の街なかでは、ところどころに古い家屋が残っています。特に観光地化されているわけでもなく、その場に溶け込むように老房子が残っているのがいいですね。
この建物は、古い郵便局だったのでしょうか?
2 台北では殆ど見かけない朝ご飯チェーン
そろそろお腹が空いてきました。手頃な小吃を探していたところ、この店が目に入ってきました。名前は「墨爾漢堡」。モアバーガーと読むそうです。この店は、一応全国展開しているものの各地のローカルエリアに点在するため、あまり目立たない存在のようです。僕も今回初めてその存在を知りました。
今回頼んだのは、お店の名前がついた「墨爾套餐」。100元です。早餐店としては少し高い気がしましたが、ピーナツトーストに、チーズ卵蘿蔔糕、ベーコン、ポテトサラダ、それにドリンクがついていて、コスパは非常に高いです。なかなかおいしいし、立ち寄る機会があったら、他の街でも訪れたくなるクオリティでした。
もちろんハンバーガーもあります。早餐店の漢堡は満足度がイマイチなことが多いのですが、ここのは試す価値がありそうですね。
【店舗情報】
「墨爾漢堡 仁愛店」
住所:彰化市仁愛路65號
営業時間:6:00~14:00(水曜定休)
3 駅前のレトロカフェ
駅前に戻り、以前から気になっていたカフェにお邪魔します。
名前は「端倪咖啡」。駅前に残る老房子をリノベしたカフェです。
店内は古さとお洒落な感じがミックスされてなかなか素敵です。
美式咖啡を頂きます。一杯一杯丁寧にコーヒーを淹れてくれます。ご夫婦で経営されているようで、お子さんの面倒を見ながらのお店の切り盛りは少し大変そうです。ここに来たら、注文をゆっくり待ちましょう。(たぶん、土日は混んで待つことになると思うので)
2階にもスペースがあります。階段の居住まいがまた素敵。古い階段マニアとしては、大興奮です。
2階の座席も素敵ですね。
訪れたのが平日だったので、ゆっくりと過ごすことができました。彰化でも、レトロカフェやお洒落カフェが増えて来ました。街歩きが好きな人間としては、ゆっくり休める雰囲気の良いお店が増えるのは大歓迎です。
【店舗情報】
「端倪生活」
住所:彰化市三民路9號
営業時間:9:00~17:00(無休)
4 丘の上にあるアートスペース
ここからは、ガイドブックにもほとんど載っていないエリアへ。彰化市區バスの2番に乗り約15分。保警新村で降りると、そこはちょっとした眷村エリア。その一角に「1/2 room Daily Goods & Art」があります。看板がとてもきれいです。
古い住宅を改造して、アート工房や事務所として使われています。
中に入ると、沢山の作品が展示され、傍には若きアーティストの制作スタジオがあります。
老房子も、センス良く改造すれば、素敵な芸術空間になりますね。
この時は、普段台北で勉強している、オーナーの友人の娘さんがここで小さな展覧会を開いており、娘さんから直々に作品の説明をしていただきました。
そして、オーナーさんもここに事務所を構え、さまざまな文化活動をプロデュースしているとのこと。実はここで、50元でコーヒーや紅茶をいただけます。お茶しながら、皆さんのお話を聞くのも楽しいですよ。
リノベのセンスも本当に素晴らしい。まるでおとぎの国に紛れ込んだ気分になれます。
天井の改造の仕方が秀逸。戦後台湾の家屋は、日差しを避ける作りをしているため、どうしても室内は暗くなりがち。そこで、天井に開放空間を作ることで、日の光が十分に取り込まれて、明るい雰囲気になります。
そして、「あなたも撮るわよ」と言われて、僕も写真を撮ってもらいました。台湾では、少し打ち解けると、「あなたのことも撮ってあげる」と誘われますよね。ここは是非再訪したい場所です。
【店舗情報】
「1/2 room Daily Goods & Art」
住所:彰化市南郭路一段377號
営業時間:13:00~18:00(土日は11:00~火水定休)
5 アート工房の近くにはレトロ茶藝館も
アート工房だけでも十分楽しかったのですが、同じ並びに隠れ家的茶藝館があるのを知り、そちらにもお邪魔してみました。
お店の名前は「品.茗茶丘好」。こちらも、古い建物を改造しています。
ドラマのセットにそのまま使えそうな店内。部屋がいくつかあり、どれも落ち着いて過ごせます。
こちらは、団体利用の和室。窓枠を見ると台湾だと分かりますが、気分は日本の普通の和室でみんなでお茶を飲む感じですね。
頂いたのはこちら。150元でおかわり自由(!)の台湾紅茶に、鉄観音シフォンケーキ。お茶についての説明書きも添えられ、ゆっくりと知識も授かりながら、お茶を堪能します。
お茶についての説明書きも添えられ、ゆっくりと知識も授かりながら、お茶を堪能します。
若き老闆娘が切り盛りする小さなお店ですが、とても感じがよく、こちらもまた来たくなりました。
【店舗情報】
「品.茗茶丘好」
住所:彰化市南郭路一段363號
営業時間:12:00~19:30(火水定休)
というわけで、彰化さんぽの前半がようやく終了です。この後は、夕方から夜にかけての彰化を楽しみます。(続く)