こんにちは、だーしょん(大雄)です。
頭城さんぽの続きです。
頭城は人口約3万人。宜蘭地区では一番初めに開発が行われた地区のようで、清代にはすでに町ができていました。そのため、日本時代の家屋も少しありますが、清朝文化の香りもそこかしこに残っています。
この町も、ご多分に漏れず過疎化が進行。これを食い止めるべく、まちの活性化策の一つとして町並み保存が注目されるようになりました。
とは言え、他の著名な老街に比べれば、昔の雰囲気を結構残していて、まだまだ隠れた名所です。
老街は長さ数百メートルだけ。ですが、そこには「頭城の昔」が残っています。こんな小さな廟を見つけると、小躍りしてしまいます(^^♪
さあ、恒例の(?)カフェコーナーです。古いものを現代に活かすのが得意な台湾人。この古民家も素敵なカフェになっています。
昭和の香りとも少し違う懐かしさ。名前は、「兌藏(Treasure of Joy)」と言います。実はここ、以前にも来たことがあるのですが、オーナーの女性は僕のことを覚えてくれていました!まだまだこの辺りでは、日本人は珍しいのかもしれません。
このお店は、実はティーの方がオススメ。こだわりのアイスティーにお茶請けの台湾スイーツ。贅沢な時間を楽しめます。
サイフォンで一杯ずつお茶を淹れていきます。あ、たから、時間に余裕を待ってきてくださいね。
インテリアにも工夫が凝らされています。オーナーさんのセンスの良さが光ります。
僕が大好きな窓越しの風景。何十年もここにたたずんでいた窓枠。窓越しに行き来する人たちの様子も少しずつ変わってきたのでしょうね。
頭城十三行。清代には水運が栄えていたそうで、そのころ13軒の棟続きで建てられた長屋だそうです。今でも住んでいる方がいます。
こういうさり気ない表示がいいですね。
街角には、こんな案内図もあります。
こちらは、盧纘祥公館。かつての県長さんのお宅のようです。今も住宅として使われているようで、中には入れません。特別公開がいつか実現するといいなあ。
こちらは、古い家屋を使ったミニドリンクスタンド。平日はお休みのようです。
こちら側はカフェ兼小吃。次回はこちらにも寄ってみたいですね。
更に散歩を続けましょう。こんな風格のある建物がたくさん残っています。戦前そのままの玄関も残っているようです。
さて、そんな老街で、コミュニティスペースっぽいところを発見。ネーミングがまた、いい感じです。
中には古い本棚。ゆっくり本が読めるようになっています。
昔は(世代によるかも?)こういう机がありましたよね。木造校舎に似合いそうな机です。
そしてなんと、企画ものの展示が!テーマは「馬偕先生(マカイ博士)小旅行」。馬偕博士といえば、台湾近代医療発展の祖であり、キリスト教伝道にも大きな功績を残した大人物。
そのマカイ博士が頭城を訪れたことがあるのだそうです。まあ、彼は伝道者でもあったので、不思議ではないのですが。精力的に台湾じゅうを歩いたマカイ博士の様子が偲ばれます。
こういう文化的な企画に出会うと本当に嬉しくなります。改めて、淡水のマカイ博士の遺跡群を歩いてみようかな。
さらに老街を歩くと、おなじみの騎樓。平日の午後、ひと気のない老街は時の流れが止まったかのようです。
惚れ惚れする外観です。
土日は小吃やドリンクスタンド、展示館なども営業するはず。でも、平日の静まり返った老街も味があっていいですよ。
駅前に戻ります。こちらは、文創頭圍園區は、日本時代の駅長官舎や職員宿舎をリノベして、カフェや雑貨屋としたものです。こちらは、純日本風ですね。
中はこんな感じのレトロカフェ。靴を脱いで上がる部屋なので、日本人は自然に寛げますね。
コーヒーでホッとひと息。こんな小さな町なのに、気になるカフェがいくつもあり、選ぶのが大変です。
こちらは雑貨屋さん。良くぞ残ってくれた、という感じです。
台湾にはたくさんの老街がありますが、どこも共通点として、「中心都市から少し離れて、戦後まちが衰退した」というものがあります。ここも、宜蘭が発展してからは、やや時代の流れに取り残されたのでしょう。だからこそ、現在に至るまで貴重な文化遺産が残されているのかもしれません。
台北から日帰りで簡単に行けるので、是非みなさんも一度いらしてください。