のぶもん台湾さんぽ

台湾のあちこちに出かけたときの旅日記をつらつらと書いています。マイナーな街の紹介が結構多いです。

シンガポールのローカルホーカーに行ってみた!

こんにちは、のぶもんです。

7月22日から28日までの約1週間、約4年半ぶりとなる海外旅行(日本への一時帰国を除く)に行ってきました。台湾に住んでいると、ちょくちょく小旅行に行くので、旅自体はそれなりにしているのですが、やっぱり普段いる場所から遠く離れた場所に行くのは、心も沸き立ちますね。

今回の目的地はマレーシア。ですが、トランジットの都合でシンガポールに立ち寄ることになり、半日近く街歩きができることになりました。そこで思いついたのが、ローカルエリアのホーカーに行ってみようというもの。シンガポールの屋台センターのようなホーカー。物価が高いシンガポールでは、お金がない旅人にとってのオアシスのような存在です。でも、中心部の有名なホーカーは行ったことがあるしなあ、と思案したときに、「そうだ!台湾でローカルエリアを巡るように、シンガポールでも観光地ではない町に行ってみよう」と思ったわけです。

もちろん、ずっと食事ばかりするわけではないので、この写真のようなマーライオンなどの見どころも少し巡ってきましたが、それらはあまり新鮮味がないと思うので、早速ローカルエリアに行ってみましょう。


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ということで、今回やってきたのが、”Bedok”という町。この町は、実はチャンギ国際空港からかなり近いエリアにある町で、おそらく典型的なシンガポールの一般住宅エリアだと思われます。

駅前には、ショッピングモールもありましたが、それを抜けるとこんな感じの団地が建ち並び、1階にはさまざまな商店が入居しているようです。なんか、日本の団地に似ていますね。


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このような大きな団地の真ん中に、”Bedok 216 Haeker Centre"がありました。かなり大きなホーカーで、反対側にも同じような屋台の列があります。

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シンガポールのローカルホーカーなら、中国語も通じるだろうという期待もあって訪れてみたのですが、案の定、漢字表記併用のお店が多くて、台湾住みとしては結構安心感があります。この屋台は、蝦麵(Prawn Noodle)のお店。


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こちらは、「水粿」の屋台。「水粿」とは、米粉などが材料のプリン見たいな食べ物だそうで、シンガポールでは一般的な朝ご飯の一つだそうですね。

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こちらの屋台は、各種つみれ麵か何かだと思います。具材が豊富で結構おいしそう。

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そして、こちらのお店でご飯を食べることにしました。ナシ・レマクということは、ココナッツミルクご飯ですよね。マレーシアの定番料理の一つですが、おいしそうなのでチキンセットを頂きます。
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で、出てきたのがこちら。チキンに目玉焼き、キュウリ、ピーナッツ+小魚に加え、奥の方に味噌に似たペーストがありました。(これは結構辛い)これで、3シンガポールドル(現在のレートだと320円くらい?)。物価の高いシンガポールでは、神様のようなお値段です。

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こちらのお店は、具材がたくさん並んでいますね。台湾の滷味みたいなものかな?

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お粥屋さんもありますね。年中暑いシンガポールでお粥なんて食べたくなるのか?と思いますが、ホーカーで食事をしている人は、結構アツアツのものを食べていますね。中華圏は、体を冷やさないことに気を遣う人が多いので、それも影響しているかも知れません。


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実は、このホーカー、事前に調べたものではないんです。実は、Googlemapでとりとめのなく食堂を探していて、たまたま先ほどのナシ・レマクのお店を見つけただけなんです。ところが実態に来てみたら、そこは巨大なローカルホーカーだったというわけ。久々の海外旅行は、序盤から、予期せぬ出会いがあって、もうテンションが上がりまくりです。

MRTのBedok駅から徒歩で行けるホーカーです。ホーカーまでの商店街のお店を冷やかすのも楽しいかもしれません。定番の食事処では物足りない、という方はぜひこちらのホーカーをお試しください。


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はじめての町・彰化縣和美を歩く

3月26日。台中の大里を後にして、お隣彰化縣の和美という町に移動します。ここは自分にとって、まだ訪れたことがない未知の町。どんな町なのか、とても楽しみです。

和美の歴史シンボル・道東書院



1.彰化縣和美鎮とは
 和美は、彰化市から北西に向かって約10km離れた地方都市。人口は9万人弱。地方都市にしては人口がかなり多いですね。その昔は、平埔族のバブザ族が住んでいましたが、後に漢人が流入。漳州と泉州からの移民が多く、両者はたびたび衝突していました。そこで「漳泉和睦相處、創建美好地方(漳州と泉州は仲良く調和して、素晴らしい場所を作る)」という意味を込めて「和美」という名前になったそうです。伝統的に紡績産業が盛んで、雨傘の生産も多いようです。

2.和美の見どころ
1)道東書院
 台湾各地に、今も一定数残る「書院」。これは本屋さんではなく、清代まで続いた科挙に向けた勉強をするための学習施設のようなものです。和美に残るのは「道東書院」といい、清代末期に建設された建物が今でも残されています。戦後は荒れ果ててしまった時期もありますが、のちに和美鎮が修復を開始し、1985年には国定古跡に指定されるようになりました。

風格ある道東書院の門



 観光地があまりない和美の町では、これまで道東書院がほぼ唯一のめぼしい観光名所でした。歴史を感じさせる門をくぐりに抜けると、そこには手前に池を配した正面の建物が見えてきます。これはなかなか素敵ですね。

池の水に映える道東書院の建物



 書院の規模は他の著名な書院に比べると少し小ぶりですが、それでも地元のエリート養成機関としての矜持を感じさせるりっぱんた建物だと思います。少し気になったのは、建物のあちこちで塗装がはがれ、木が傷んでいる部分があったこと。日曜日にもかかわらず、管理スタッフやガイドさんがいなくて、ただ自由参観ができるだけになっているのももったいなかったです。イベント等があるときは誰かが配置されるのかもしれませんが・・・。

台湾の書院でよく見かける円形の通路



【施設情報】
「道東書院」
住所:彰化縣和美鎮和卿路101號 
開館時間:8:00~17:00(月曜定休)

2)和美の新しい歴史観光スポット~和美街長宿舎
 和美の中心部に、最近新しい歴史スポットが誕生しました。それが「和美街長宿舎」です。日本統治時代に建てられた和美庄(荘)長(現在の市長・町長にあたる)の官舎でしたが、その後さまざまな用途に使われ、後に歴史建築に指定されました。2020年7月には修復作業も終わり、そのあと一般公開に至っています。

風格ある和美街長宿舎の正面

宿舎の内部は、いくつかの部屋に分かれており、入って正面の三和土の部屋はコーヒーやアイス、雑貨なども販売コーナーになっています。手が空いていれば、お店の方(この施設を運営している会社の人だと思います)が宿舎の概要を説明してくれます。

日本時代の洋風建築の雰囲気を残る空間

畳の部屋に上がってみましょう。きれいに整備されていますが、日本の木造家屋の雰囲気がよく残っています。押し入れとふすまは、作品展示コーナーになっています。台湾には押し入れという習慣がないので、ここはいろいろな用途に使える空きスペースのように映るようですね。

おしゃれで上品なつくりになった畳の部屋

宿舎正面手前の左手には、防空洞の跡が残っています。戦時中、台湾各地は米軍の空襲を受けており、都市部でなくとも、このような防空洞を作るところは結構多かったようですね。

やや大規模な防空洞の跡




宿舎自体も興味深かったのですが、実は一番目を引いたのが、宿舎前に4台止まっていた移動販売車です。日曜日に歴史建築の周辺で移動販売車を見かけることはありますが、このような新しくて小規模な施設の前に4台もあるのには驚きました。

窯でピザを焼くピザ屋さん

惣菜パンのお店

鯛焼き(?)の屋台とスイーツの屋台





【施設情報】
「和美街長宿舎」
住所:彰化縣和美鎮彰美路五段391號508
開館時間:10:00~20:00(月曜定休)


3.和美で出会った魅力的な食事やカフェ
1)市場メシをいただく

和美のローカル食はどんな感じでしょうか。町の中心にある市場を歩いてみると、市場の中にディープな雰囲気の屋台が何軒かありました。昼時に行ったのですが、次々に営業終了。かろうじてまだ開いていた「名峯魯肉飯」にお邪魔します。

市場の中にある名峯魯肉飯

閉店間際のお店で注文したのは魯肉飯と燙青菜。魯肉飯が、台湾北部と異なり、ごろごろした角煮のようなお肉が出てきます。これを見ると、台湾中部に来たなと実感しますね。

素朴だけととてもおいしい市場メシ



【店舗情報】
「名峯魯肉飯」
住所:彰化縣和美鎮中山路43號
営業時間:5:40~12:40(無休)

2)和美の町にもクオリティの高いカフェがあった

台湾は今、空前のカフェブーム!かなり小さな町にもおしゃれなカフェができて、台湾旅行でカフェに困ることは少なくなってきました。和美の町にも素敵なカフェがありました。それが「屋子咖啡 Home kapi」です。

レトロな雰囲気も感じさせる「屋子咖啡」の店内

お店に入ると、店内は清潔でおしゃれな感じ。その一方で、レトロな雰囲気も醸し出しており、なかなか良い感じです。早速、手沖咖啡を注文します。最近のカフェの見どころは、お店ごとに使うコーヒーカップ類がかなり違うこと。このお店のようなちょっと懐かしい感じのガラスのカップで出すことも増えてきました。市場でお昼を食べてすぐだったので、スイーツは遠慮してしまいましたが、ちらっと見る限りではかなりおいしそう。次回はお腹に余裕を持たせて、スイーツにもトライしたいですね。

おいしい手沖咖啡でしばらくリラックス





【店舗情報】
「屋子咖啡 Home kapi」
住所:彰化縣和美鎮彰美路六段36號
営業時間:10:00~17:00(月曜定休)
 

さいごに~和美へのアクセス

 和美は鉄道こそ通っていませんが、彰化からバスが1時間に1~2本程度出ていて、比較的便利です。彰化縣で鉄道が通っていない町の中では、一番アクセスしやすいですよ。高鐵経由なら、高鐵台中から台鐵で彰化へ行き、バスに乗り換えても1時間弱。彰化市の観光の合間に、和美に足を延ばしても良いと思います。

 

 

 

台中よりも先輩の街・大里の旧市街を歩く

1.大里に行ってみよう!

大里の人々の信仰を集める福興宮

 台中市に大里という町があります。行政上は台中市大里區に所属し、人口は約21万人。最近、観光地としても人気上昇中の台中の中では、あまり話題になりにくい町です。この町を訪れたという方はかなり少ないのではないでしょうか。でも、旧市街の老街付近を歩いてみると、なかなか味のある町だと気づきます。今回は、大里のレトロ探しに行ってみるとしましょう。

2.大里は歴史ある町!

 大里は今でこそ、台中市の郊外住宅地としての機能が強くなっていますが、歴史を見るとむしろ大里のほうが先輩なんです。大里はかつて、大里杙という名前でした。その由来は、この地に長らく定着していた平埔族が名付けた地名に近い漢字をあてたもの。「杙」は、いかだ(筏)の意味。大里溪という川の沿岸に発達した大里は、水運の便が良いことから、台中盆地でもいち早く開発が進んだところです。清代は、水運が便利なエリアに町ができることが多く、大里もその一つだったんですね。その後、日本統治時代になって「杙」の文字を外して大里になり、今でも「大里」の名前が使われています。

大里老街の入口に鎮座する倒栽榕


大里の歴史が大きく転換するのは、清代末期のこと。劉銘傳の指導がきっかけで台中市の建設がはじまり、日本統治時代には台湾中部の中心都市として発展が始まります。この時代になると水運の重要性が低くなり、大里は停滞し始め、地方中心としての地位を台中に譲ります。

そんな大里ですが、近年は台中市のベッドタウンとして再び成長を遂げます。終戦時には約1万3千人だった人口は、今では約21万人にまで膨れ上がり、昔の大里の面影は、老街のある一角に残るだけとなりました。今回は、この老街のあるエリアを散歩してみようと思います。

2.老街を歩いてみる

旧市街の中心に位置する大里老街。とても短い老街ですが、路地の両側には昔ながらの建物や商店が軒を連ね、かつての清代の繁栄ぶりをほんの少し感じることができます。同じ老街でも、お隣彰化縣の鹿港などとは違い、ほとんど観光地化されていません。その分、台湾の地方都市における普通の暮らしぶりが垣間見えます。

大里老街。長さは短いが朝は活気がある


3.老街のローカルグルメに挑戦!

大里老街には、何軒か小さな食堂があります。店名もはっきり分からない古い食堂では、台湾のさまざまなローカル料理が食べられます。

以前訪れたときは、本当に名前がないお店に入りました。こちらで食べたのは、肉羹麵。55元ですがかなりのボリュームでびっくりしました。

ボリュームたっぷりの肉羹麵

今回は、googlemapにかろうじて店名が載っている小吃「老街麵攤」に入りました。ここでは、南投意麵と白菜滷を頂きました。こちらはそこまで量が多くないので、2品で65元くらいだったと思います。

安くておいしい、南投意麵と白菜滷


何となく、地元の人ではない感じのお客さんも混じっていたので、街歩きの観光に来る人がそれなりにいるかも知れませんね。

【店舗情報】
「老街麵攤」
住所:台中市大里區大里街80號
営業時間:6:30~13:00(月曜定休)
※名前のないお店は、「老街麵攤」のすぐ近くにあります

4.日本統治時代の歴史を今に伝える歴史建築~旧大里杙保正集会所

大里には、日本統治時代の面影を残す建物があります。それが、「大里杙文化館」です。ここはもともと、「大里杙保正集会所」という公共施設で、1929年に大里庄役場の建物と同時期に建設されました。これが今では、台中市の歴史建築に指定され、地域の紹介や芸術展の会場としての文化施設に生まれ変わったというわけです。

街路樹に正面を少し隠された大里杙文化館


前回は、コロナの影響か、中に入ることができなかったのですが、今回はようやく内部の見学もできました。建物は小ぶりで、中央に大里の歴史を紹介するパネルが’いくつか設置されています。壁の部分は、作品展示スペースになっていて、地域の芸術家の作品が展示されています。

館内はきれいに整備されている


【施設情報】
「大里杙文化館」
住所:台中市大里區新興路2號
開館時間:9:00~12:00、14:00~17:00(月曜閉館)

5.旧市街の片隅で活動する文化グループ~日常生活

 大里福興宮の目の前にある小さな建物。そこでさまざまな文化活動をしているのが「日常Life手屋」です。以前、大里を訪れたとき、カフェがあるらしいとの情報で、ちょっこと覗いてみたのですが、2人のオーナーさんが、カフェと豆花のお店をそれぞれ営業していました。

日常Life手屋


といっても本業は文化活動教室のようで、現在は、営業日は少し限られているようです。書道教室や絵画教室が中心なのかな。今回、大里を訪れたときは残念ながらお店は閉まっていたので、次回、先に連絡を取って、またお店の方とのんびり話をしたいものです。

前回訪問時に頂いた小豆載せ豆花、すごいボリュームだった


【店舗情報】

「日常Life手屋」
住所:台中市大里區福興街30號
営業時間:10:30~15:30(火曜は10:30~21:00、日曜は10:30~17:30、月曜・土曜定休)
※訪問する際は、事前にFB等で問い合わせたほうが良い

【大里へのアクセス】
台鉄台中駅から59番・59延番・132番で大新停車場バス停下車

いかがでしたか。ちょっと地味ですが、有名どころの観光に飽きた方は、このような台湾の素顔が垣間見られる街を訪れてみてはいかがでしょうか。

宜蘭の少しマイナーな歴史スポットを巡ろう

 この間、久しぶりに宜蘭の市内をあちこち歩いてきました。宜蘭市内は、歴史を感じさせる名所がたくさんあるのですが、意外と知られていない名所がいくつもあります。今回は、ガイドブックに載りづらい見どころをいくつか巡ってみようと思います。

 

1.宜蘭の新しい文化スポット~蘭陽原創館

 宜蘭は、日本統治時代の古蹟が数多く残されていますが、戦後の台湾で建てられた歴史建築も保存・活用が盛んになっています。その代表例が「蘭陽原創館」です。

 宜蘭市の中心部、宜蘭県議会の裏手に、古いレンガ造りの官舎があります。この古い住宅群が、修復・リノベされ、小さな文創意園区「蘭陽原創館」としてリニューアルオープンしました。 

蘭陽原創館の観光案内コーナー

 数年前からずっと修復作業が続いており、僕が初めてここを訪れたときは、園区の一角に「阮義忠台湾故事館」がぽつんと営業しているだけでした。

 ところが、今回訪れてみると、建物の修復はほぼ終了しており、何軒もの飲食店・ショップ・アート工房などが入居していました。小さいながらもフリーマーケットも週末に開催されており、かなり本格的な園区になっています。

週末だったのでフリマが出ていました

 この文創館のメインテーマは、原住民文化。原住民の文化にまつわるショップが多く、とても興味が湧きました。

 中でも印象に残ったのが、「1919 Smoked BBQ 原燒料理」というお店。スペアリブやハンバーガーなどの豪快な料理が食べられる個性的なお店なのですが、オーナーさんはアミ族の方のようですね。1919の由来ですが、実は原創館の建物に直接は関係しておらず、なんと日本統治時代に宜蘭鉄道駅が開業した年にちなんだとのこと。現在の、まるで動物園のような斬新なデザインの駅舎を見て、宜蘭で肉料理のお店を開こうと思ったそうです。なんだかうれしくなるエピソードですね。

 今回は、その前に宜蘭で有名な小籠包を食べたため、ここでの食事はパスしましたが、次回はぜひトライしてみたいです。

1919 Smoked BBQ 原燒料理

 他のお店も軽食やドリンク、スイーツなどを用意しており、フリマが営業していたら、そちらものんびり覗いてみたいですね。

醒來吧 Sinramat 手作工坊

【施設紹介】
「蘭陽原創館」
住所:宜蘭市中山路二段430巷1號
開館時間:10:00~18:00(火曜定休)

蘭陽原創館 首頁 - 歡迎光臨 宜蘭首座以原民文化為主的生活美學展銷空間

↑HPはこちら

【阮義忠台湾故事館も見てみよう】

 先ほどちらっと紹介した「阮義忠台湾故事館」。ここの主役となる、台湾を代表する写真家の阮義忠は、宜蘭県頭城出身で、いわば郷土の誇りともいうべき存在。彼の業績をたたえ、季節ごとに新しい展示企画を開催しています。

阮義忠台湾故事館

 今回訪れたときは、阮義忠と版画家・楊英風のコラボ作品展を開いていました。どちらも、台湾の風土に根差した、どこか懐かしさを感じさせる版画や写真がたくさん飾られ、戦後台湾の人々の暮らしの様子が垣間見られます。今では、改装されて、少しスペースが広くなっていました。これならコラボ展なども開催しやすいですね。

楊英風の紹介

【施設紹介】
「阮義忠台湾故事館」
住所:宜蘭市中山路二段430巷33號
開館時間:9:00~16:30(月曜定休)

https://culturaltour.e-land.gov.tw/stories_of_taiwan/

↑HPはこちら


2.戦後公共建築を再活用~宜蘭人故事館

 蘭陽原創館のすぐ近くに、かつて宜蘭県議会だった建物が残っています。1959年に建てられた旧県議会の建物は、近年になって地元の文化・人物などを紹介する記念館「宜蘭人故事館」としてリニューアルオープンしました。

かつて県議会の建物だった宜蘭人故事館

 これまでの様々な企画展が開催されてきましたが、現在は、宜蘭が生んだ名政治家とも称される、陳定南の足跡をたどる企画展が見られます。

地元の名政治家だった陳定南の企画展が開かれていた

 そして、石製品を中心としたお土産コーナーの奥に、なんと茶芸館ができていました。以前は小さなカフェだったようですが、今では1セット300元でお茶が楽しめるようです。

茶芸コーナーまであってびっくり

 宜蘭の生活を振り返る展示もいろいろと見られます。こちらの天蓋つきベッドが大変に立派ですね。宜蘭人故事館では、茶芸コーナーだけでなく、併設のピザレストラン、フレンチレストランまであります。評判が良さそうなので、そちらもいつか利用してみたいです。

【施設紹介】
「宜蘭人故事館」
住所:宜蘭市中山路二段426號
開館時間:10:00~18:00(月曜定休)
宜蘭人故事館

↑HPはこちら

台湾の昔の名家でよく見られた天蓋付きベッド

3.地域に根差したリノベ美術館~宜蘭美術館

 宜蘭一大きなショッピングモール「新月廣場」の向かい側に立つ、少し古めかしい建物。こちらが「宜蘭美術館」です。

 ここはかつて、1949年に建設された台湾銀行宜蘭支店の建物でした。銀行の改築に際して、この建物を保存・活用することが決まり、修復・リノベを経て地域に根差した美術館して再出発することになりました。

宜蘭美術館。元銀行なので少しいかつい感じ

 台湾銀行の建物だっただけあって、館内はかなり広く、美術展の展示室は大きなもので2つ。仕切りを工夫すれば、3つの異なる美術展も開くことができます。現在は、地元・宜蘭出身者を中心とした若手芸術家たちによる競作展が開催中。競作展は、一人一人の作風の違いを比較することができ、個展とはまた違った楽しみが感じられていいですね。

地元の若手芸術家たちの展覧会が開催中

 建物自体にも魅力があります。戦後すぐに建てられた銀行建築は、防犯や権威付けなども意味から、非常に重厚なつくりになっています。レトロ建築好きには魅力的な建物だと思いますよ。

日本で言えば昭和を感じさせる建物か

 美術館正面の一部の窓には、写真のような絵が貼られ、まるでステンドグラスのようです。台湾ではあまり見る機会がないので、少し驚きました。

ステンドグラス風の窓になっている

【施設紹介】
「宜蘭美術館」
住所:宜蘭市中山路三段1號
開館時間:9:00~17:00(月曜定休)

宜蘭美術館

↑HPはこちら

いかがでしたか?様々な時代のレトロが今も息づく町・宜蘭。宜蘭設治紀念館など、日本時代の遺構とあわせて、一日たっぷり使って見て回ってください。

日本一時帰国!1泊2日の房総半島の旅~大多喜で文化財になった古い旅館に泊まる

 

  1. 初めて降り立った大多喜の町

    2月19日。久しぶりの日本国内旅行を楽しんでいる僕は、房総の小さな城下町・大多喜の古い旅館に泊まりました。古い旅館が現役で活躍している町があるという記事をネットで見つけ、それが大多喜にあることが分かったためです。むかしむかし、国鉄木原線の時代に通過したことはあるものの、近いがゆえにその後の旅行先になかなか選ばれず、大多喜の町の魅力もほとんど知らずに過ごしていました。

    いすみ鉄道の大多喜駅駅舎。城下町の趣を感じさせる

    大多喜町は千葉県夷隅郡に位置し、人口約8,400人。戦国時代から城下町として栄え、本多忠勝の居城だったこともあります。今大多喜町では、大河ドラマに地元ゆかりの本多忠勝を推薦する運動が展開され、街のあちこちで忠勝ゆかりの土産物などにも出会えます。

    大多喜駅の2番ホーム。まさに昭和
  2. 文化財となった老舗旅館

    もともと歴史ある大多喜の町ですが、この街の中心部に、江戸時代から続く老舗の旅館「大家旅館」があります。かつて、正岡子規が泊ったこともあり、つげ義春の『リアリズムの宿』にも登場しており、ドラマや写真集のロケ地としても良く使われるとか。大多喜駅から徒歩7~8分。昔ながらの建物が残る通りを眺めながら楽しく散歩しているうちに、古くて立派な建物にたどり着きます。これが大家旅館です。

    大家旅館
  3. 古き日本のたたずまいを感じさせる旅館の建物

    旅館の中に入ってみましょう。大家旅館は、1885年(明治18年)ごろに建てられたといわれる古い建物。すでに100年以上の歴史を持っているんですね。中に入るとそこは明治から昭和初期の香りがただよいます。

    いきなりこのレトロな風景がお出迎え

    部屋に通されてひと息つきます。この部屋は、昔の日本旅館ではよく見られたスタイルで、鍵はかからず、廊下と部屋を隔てるのは障子のみです。古い衣文かけ、欄間、そして昔ながらのこたつ。久しぶりの感覚に懐かしさを覚えます。欧米基準のセキュリティ感覚では、あり得ない作りだと思いますが、街中にあるビジネス旅館は、鍵なしの部屋が多かったですよね。昔は当たり前だと思っていましたが、日本の治安が世界的にいも良かった証なのでしょうか?

    鍵ナシ、障子のみの部屋。昔はこういう旅館が多かった

    日本の冬の最強アイテム、こたつもある
  4. 久しぶりに日本の旅館の食事を満喫する

    日本の宿の楽しみの一つは、食事ですね。台湾をはじめとする世界各国では、ホテルの宿泊と食事は必ずしもセットではありません。しかし、日本旅館では1泊2食付きが一般的。大家旅館でも夕食と朝食が食べられます。大多喜は小さな町で、夜になると本当に静か。夜営業している飲食店はとても少ないようで(飲み屋はあるようですが)、旅館でしっかりと食事ができるのはありがたいかもしれません。

    応接間(ここもレトロ!)で夕食・朝食を食べる


    まずは夕食です。

    日本旅館の夕食といえば、人目を引くような豪華な料理が食べきれないくらい並ぶのが最近の定番。でも、見た目が派手な料理よりも、土地の食材を生かした家庭的な料理のほうが、健康的だし、その土地との結びつきを感じやすくて好きです。

    大家旅館の夕食は、刺身、焼き魚をメインに、肉、野菜などバランスの取れたメニュー。旬のタケノコや、近海の魚の刺身がおいしく、小鉢料理もバラエティに富んでいて、飽きの来ないおいしさです。お腹いっぱいの手前くらいの分量も最適で、これくらいの料理を日本旅館のスタンダードにしてもらいたいくらいです。

    おいしくて量的にもちょうどよい夕食

    朝食も、日本旅館らしい素朴でおいしい料理の数々を楽しめました。干物、菜の花のおひたし、タケノコ、もちろん味噌汁も良い出汁が出て、とてもおいしかったですよ。こういう夕食・朝食がいただけるのなら、一泊二食付きも悪くないと思います。

    派手な料理はないが、優しい味わいの和朝食
  5. もっと知られてほしい、歴史建築の旅館

    大多喜の大家旅館に限らず、日本全国にはまだ、古い木造建築の旅館が残っているそうです。ガイドブックには載りづらいテーマなので、まとまったデータは見つかっていませんが、関東でも、埼玉県ときがわ町などにも渋い旅館が残っているようです。

    自分でももっといろいろな旅館に泊まってみたいですが、皆さんも、機会があったら、古くて渋い日本旅館を体験してみて下さい。

    大家旅館の正面。末永く続いてほしいものだ

     

    【旅館情報】
    「大家旅館」
    住所:千葉県夷隅郡大多喜町新丁64番地
    電話:0470-82-2020

日本一時帰国!1泊2日で房総半島の旅~養老渓谷温泉編

  1. 養老渓谷へ列車・バスで行くには?

    小湊鐡道・養老渓谷駅に降り立った僕。大昔に乗ったときは、始発から終点まで乗り通したと思うので、この駅に降りるのは初めてになります。駅舎は案外小さな山小屋風の建物。養老渓谷自体は比較的有名な観光地だと思いますが、小湊鐡道で来る人は少ないのでしょう。集落も小さいので、このくらいの規模の駅舎で十分という感じです。

    昔懐かしいホームの駅名標
    養老渓谷駅から観光スポットの養老渓谷まで公共交通機関で行くには、小湊鐡道と路線バスを乗り継ぐ必要があります。五井発で養老渓谷(or終点の上総中野)までいく列車は休日になると1日8本しかなく、バスも日中のみ1日6本しかありません。時刻表とにらめっこしながら計画を立てる必要があります。

    そのせいか、駅前に降り立つ観光客は日曜なのに少なかったです。駅横には足湯もあるのですが、なんと強風で営業休止。足湯を目当てにわざわざ来た人は残念だったでしょうね。連絡バスに乗る人も他にはいませんでした(泣)。台湾の田舎のバスもかなり空いていますが、日本の農村部を走るバスも状況も厳しそうですね。とりあえず、出発進行!

    養老渓谷駅の脇にある足湯。強風のためこの日はお休み
  2. 小さな温泉旅館でちょっと変わった温泉を楽しむ

    今回降りたバス停は「養老館前」。バス停の名前になっている旅館はすでに廃業していましたが、お目当ての旅館は何とか営業を続けていました。

    今回お邪魔したのは、「嵯峨和」という比較的小さな温泉旅館です。こちらは宿泊だけでなく、日帰り入浴も可能で、入浴料は700円とまずまず。しかも、食事をすると入浴料が無料になるとのことで、数ある旅館の中からここに決めたのでした。

    昔ながらの温泉旅館の風情を持つ「旅館 嵯峨和」


  3. 小さな温泉旅館でお昼を楽しむ~鮎の塩焼きに出会う

    「ごめんください」と声をかけると、奥から旅館の女性が出てきました。食事もとりたいと告げると、風呂が先か料理が先か聞かれ、入浴を楽しんでいる間に、食事の用意をしてもらうことにしました。

    ここの温泉は、ナトリウム炭酸水素塩泉で、ヨード成分を含み、お湯の色がコーヒー色というちょっと変わったものになっています。湯上りはホカホカの状態が続き、湯冷めもなさそうですね。

    残念ながら、同じ時間に入浴するお客さんはゼロ。貸し切りのお風呂を堪能しましたが、たとて日帰り入浴とはいえ、利用者が少ないのは少し心配です。

    良い気分で食堂に向かいます。お風呂上りには、お待ちかねのランチです。今回注文したのは、「鮎の塩焼き定食」!。台湾ではほとんど見かけない鮎にここであるつけるとは!と思いましたが、どうやら養老渓谷付近は、鮎が結構とれるようですね。そういえば、駅前にも「鮎の塩焼き」と書かれたのぼりがあったような気がします。

    日本でも意外と食べる機会が少ない「鮎の塩焼き」定食
    料理も満足できるものでした。食堂にはほかのお客さんがいましたが、どうやら食事だけしに来る人もいるようですね。鮎は塩加減もちょうどよく、おいしく食べられました。これで1,200円というのは結構お値打ちですね。

    【店舗情報】
    「嵯峨和旅館」
    住所:千葉県夷隅郡大多喜町葛藤20番地
    営業時間:食堂はお昼時11:00~15:00、日帰り入浴の時間も基本的に同じ

    あ、ちなみに、養老渓谷名物の「観音橋」「栗又の滝」「手掘りトンネル」などは、時間の都合で行きませんでした。本当は養老渓谷だけで半日楽しめるところだとわかったので、次回はより奥地まで行ってみようと思います。

  4. 養老渓谷駅前で、まさかのカフェに出会う!

    バスで養老渓谷駅に戻ります。駅前に着く直前に、何となくおしゃれな雰囲気を漂わせる商店をちらっと見た気がして、バスを降りたら、駅前通りに少し戻ってみます。すると、酒屋さんの向かいの建物がカフェになっていました!「さとものや」という名前のちいさなカフェ。古い商店の中に、カフェマシーンやちょっとした食べ物を見つけることができます。大学生くらいの女性が一人で店番をしていたので、手沖咖啡とカレーパンを注文しました。(さっきランチを食べたばかりという突っ込みはナシね笑)

    何の変哲もない古い商店がレトロカフェに変身!
    コーヒーは、少しだけ雑味を感じて、もう少し改善の余地がありますが(偉そうにごめんなさい)、丁寧に淹れてくれていたので、これから腕を上げていくことでしょう。カレーパンは250円もしましたが、これは文句なしのおいしさ!味わい深いカレーがパンによくなじんでいて、また食べたくなってしまいました。

    このカレーパンの味は忘れられない
    台湾では、かなり小さな町でも、1軒や2軒はカフェを見かけるようになりましたが、まさか日本の、養老渓谷のような小さな観光地で、手作り感満載のカフェに出会うとは思いませんでした。グーグルマップにはまだ載っていないので、知る人ぞ知るカフェという感じになるのかな。日本の農村地域の様子は、やはりネットで見るだけでは知りえないことも多いなと痛感した瞬間でした。

  5. 小湊鐡道は養老渓谷から上総中野まで1日6本!

    養老渓谷駅から再び小湊鐡道に乗ります。次の駅は終点の上総中野。たった1駅ですが、結構距離があり、本数も1日6本しかないです。やってきたディーゼルカーは、乗客も少なめ。’ほとんどが鉄道ファンのようです。

    養老渓谷駅を出発してすぐに、列車は突然停止。なんと、線路上にアクリルの板が落ちていたんです。この日は風が強かったので、どこからか飛んできたのでしょう。運転士さんは、冷静に列車を止め、板を取り除いてから再び運転を始めました。養老渓谷~上総中野間は、線路の状態も良くなく、スピードが遅いので、障害物除去もあっさり終わりました。

    そしてようやく上総中野駅到着。ここでいすみ鉄道に乗り換えますが、40分くらい時間があるので、駅の待合室で小休止。この駅は、かつては有人駅だった気がしますが、駅舎は建て替えられ、完全に無人の駅舎になっています。
    (つづく)

    小湊鐡道・いすみ鉄道の終点、上総中野駅。駅舎はログハウス風に


日本一時帰国!1泊2日で房総半島の旅~小湊鐡道編

  1. 旅の始まりはグリーン車から

    今回、2月17日から2月24日まで、約半年ぶりに日本へ一時帰国していました。今回は、役所の手続きなども特にないので、1泊2日で小旅行に出かけました。目的地は、房総半島。まずは、ん十年ぶりに小湊鐡道に乗ろうと思います。ドラマやCMの撮影などに使われることもあるようですが、なかなか乗りに来る機会のないローカル線。この機会に乗ってみようと思います。

    グリーン券を車内で購入。事前購入より高いが急に思い立ったのでやむを得ず
    まずは、最寄りの根岸線・港南台から大船経由で横須賀線・総武線直通の電車に乗ります。君津行の電車は残念なことにオールロングシート。だったら、せっかくなのでグリーン車で行くことにしました。日曜日でしたが、グリーン車はとても空いていて、とてもゆったりできます。追加料金で1,060円払いましたが、まあ快適料としては妥当かな。

    がらがらのグリーン車。休日はこんなに空いているのか・・・
    大船から約2時間で内房線の五井に着きました。ここから今でも頑張っているローカル私鉄の小湊鐡道に乗ります。この路線に乗るのは何十年ぶりだろう?でも、車両は相変わらず古いままで、しかもたったの一両編成。お客さんも地元の人に交じって旅行客や鉄ちゃんもいます。このレトロな感じのディーゼルカーで、養老渓谷を目指します。

    小湊鐡道を走るキハ214。1977年製造で、今年で46歳。

     

  2. 昔とあまり変わらない小湊鐡道の沿線風景

    11:20に五井駅を出発した、小湊鐡道の上総中野行きディーゼルカー。小湊鐡道沿線のほとんどを占めるのは市原市。石油化学コンビナートがある千葉県有数の工業都市です。でも、工業が盛んなのは東京湾沿岸地域だけ。房総半島の内陸部へ向かう小湊鐡道の沿線は、住宅地が増えてきたものの、基本的にはのんびりした田園風景が続きます。車内ものんびりムード。ロングシートとはいえ、一両編成のディーゼルカーに乗ると、都会からかなり離れた気分になってきます。

    鉄道ファンにはあまり好かれないロングシート席(笑)
    途中駅はほとんどが無人化され、ちょっと寂しい感じになっていますが、昔懐かしい木造の駅舎は、その多くがいまだに残されています。積極的に保存している様子は感じられなかったので、これらの木造駅舎もいつまでも見られるとは限らないと思われます。古い駅舎が見えるたびに、降りて駅舎をじっくり見たい!と思ってしまうのですが、小湊鐡道は列車の本数が少なく、正直言って車での移動にしないと駅舎巡りは難しそうです。

    お、降りてみたい!
  3. 途中駅の里見駅で7分間停車

    小湊鐡道は、全線単線非電化。ディーゼルカーしか走っておらず、列車の行き違いが時々発生します。里見駅では列車交換はありませんでしたが、なぜか長時間停車していました。もしかしたら、臨時列車と交換するダイヤだったのかもしれません。

    列車の外に出てひと息つきます

     

    数分間停車するのであれば、ホームに出てひと息つくのも良いですね。里見駅の駅舎もかなりレトロな趣。ほかの乗客も、写真を撮ったり、ホームからの眺めを楽しんだりしています。次の列車までこちらの駅舎で過ごしたくなってしまいましたが、先を急ぐ旅なので、引き続き同じ車両で旅を続けます。

    日本でもまだこんな古い駅舎が残っています
  4. 養老渓谷駅に到着・・・しかし賑わっていない
    五井から約1時間10分。今回の第一目的地・養老渓谷駅に到着しました。ここで途中下車して、ちょっと温泉に立ち寄ろうと思います。駅前に出ると、温泉や養老渓谷方面へ行くバスが発車を待っていました。

    養老渓谷駅は、とても小さくて可愛らしい山小屋風の駅舎。駅の待合コーナーでは、小湊鐡道関連グッズなどが売られていました。駅舎の脇には足湯があるのですが、この日は強風で砂が入ったため、営業休止。駅前には、朝市のような施設もあったのですが。この日はなぜか一軒も出店はありませんでした。房総半島有数の景勝地の玄関口なのですが。思った以上に寂しい風景が印象に残ってしまいました。桜の季節以降は活気が戻ってくるのかな?

    案外かわいい養老渓谷駅の駅舎

     

    バスはほぼ貸し切り状態。1日数本しか入っていないバス路線なので、むしろ存続が心配になってきます。さあ、バスに乗って温泉地まで行ってみましょう。
    (つづく)