のぶもん台湾さんぽ

台湾のあちこちに出かけたときの旅日記をつらつらと書いています。マイナーな街の紹介が結構多いです。

日本一時帰国!1泊2日で房総半島の旅~養老渓谷温泉編

  1. 養老渓谷へ列車・バスで行くには?

    小湊鐡道・養老渓谷駅に降り立った僕。大昔に乗ったときは、始発から終点まで乗り通したと思うので、この駅に降りるのは初めてになります。駅舎は案外小さな山小屋風の建物。養老渓谷自体は比較的有名な観光地だと思いますが、小湊鐡道で来る人は少ないのでしょう。集落も小さいので、このくらいの規模の駅舎で十分という感じです。

    昔懐かしいホームの駅名標
    養老渓谷駅から観光スポットの養老渓谷まで公共交通機関で行くには、小湊鐡道と路線バスを乗り継ぐ必要があります。五井発で養老渓谷(or終点の上総中野)までいく列車は休日になると1日8本しかなく、バスも日中のみ1日6本しかありません。時刻表とにらめっこしながら計画を立てる必要があります。

    そのせいか、駅前に降り立つ観光客は日曜なのに少なかったです。駅横には足湯もあるのですが、なんと強風で営業休止。足湯を目当てにわざわざ来た人は残念だったでしょうね。連絡バスに乗る人も他にはいませんでした(泣)。台湾の田舎のバスもかなり空いていますが、日本の農村部を走るバスも状況も厳しそうですね。とりあえず、出発進行!

    養老渓谷駅の脇にある足湯。強風のためこの日はお休み
  2. 小さな温泉旅館でちょっと変わった温泉を楽しむ

    今回降りたバス停は「養老館前」。バス停の名前になっている旅館はすでに廃業していましたが、お目当ての旅館は何とか営業を続けていました。

    今回お邪魔したのは、「嵯峨和」という比較的小さな温泉旅館です。こちらは宿泊だけでなく、日帰り入浴も可能で、入浴料は700円とまずまず。しかも、食事をすると入浴料が無料になるとのことで、数ある旅館の中からここに決めたのでした。

    昔ながらの温泉旅館の風情を持つ「旅館 嵯峨和」


  3. 小さな温泉旅館でお昼を楽しむ~鮎の塩焼きに出会う

    「ごめんください」と声をかけると、奥から旅館の女性が出てきました。食事もとりたいと告げると、風呂が先か料理が先か聞かれ、入浴を楽しんでいる間に、食事の用意をしてもらうことにしました。

    ここの温泉は、ナトリウム炭酸水素塩泉で、ヨード成分を含み、お湯の色がコーヒー色というちょっと変わったものになっています。湯上りはホカホカの状態が続き、湯冷めもなさそうですね。

    残念ながら、同じ時間に入浴するお客さんはゼロ。貸し切りのお風呂を堪能しましたが、たとて日帰り入浴とはいえ、利用者が少ないのは少し心配です。

    良い気分で食堂に向かいます。お風呂上りには、お待ちかねのランチです。今回注文したのは、「鮎の塩焼き定食」!。台湾ではほとんど見かけない鮎にここであるつけるとは!と思いましたが、どうやら養老渓谷付近は、鮎が結構とれるようですね。そういえば、駅前にも「鮎の塩焼き」と書かれたのぼりがあったような気がします。

    日本でも意外と食べる機会が少ない「鮎の塩焼き」定食
    料理も満足できるものでした。食堂にはほかのお客さんがいましたが、どうやら食事だけしに来る人もいるようですね。鮎は塩加減もちょうどよく、おいしく食べられました。これで1,200円というのは結構お値打ちですね。

    【店舗情報】
    「嵯峨和旅館」
    住所:千葉県夷隅郡大多喜町葛藤20番地
    営業時間:食堂はお昼時11:00~15:00、日帰り入浴の時間も基本的に同じ

    あ、ちなみに、養老渓谷名物の「観音橋」「栗又の滝」「手掘りトンネル」などは、時間の都合で行きませんでした。本当は養老渓谷だけで半日楽しめるところだとわかったので、次回はより奥地まで行ってみようと思います。

  4. 養老渓谷駅前で、まさかのカフェに出会う!

    バスで養老渓谷駅に戻ります。駅前に着く直前に、何となくおしゃれな雰囲気を漂わせる商店をちらっと見た気がして、バスを降りたら、駅前通りに少し戻ってみます。すると、酒屋さんの向かいの建物がカフェになっていました!「さとものや」という名前のちいさなカフェ。古い商店の中に、カフェマシーンやちょっとした食べ物を見つけることができます。大学生くらいの女性が一人で店番をしていたので、手沖咖啡とカレーパンを注文しました。(さっきランチを食べたばかりという突っ込みはナシね笑)

    何の変哲もない古い商店がレトロカフェに変身!
    コーヒーは、少しだけ雑味を感じて、もう少し改善の余地がありますが(偉そうにごめんなさい)、丁寧に淹れてくれていたので、これから腕を上げていくことでしょう。カレーパンは250円もしましたが、これは文句なしのおいしさ!味わい深いカレーがパンによくなじんでいて、また食べたくなってしまいました。

    このカレーパンの味は忘れられない
    台湾では、かなり小さな町でも、1軒や2軒はカフェを見かけるようになりましたが、まさか日本の、養老渓谷のような小さな観光地で、手作り感満載のカフェに出会うとは思いませんでした。グーグルマップにはまだ載っていないので、知る人ぞ知るカフェという感じになるのかな。日本の農村地域の様子は、やはりネットで見るだけでは知りえないことも多いなと痛感した瞬間でした。

  5. 小湊鐡道は養老渓谷から上総中野まで1日6本!

    養老渓谷駅から再び小湊鐡道に乗ります。次の駅は終点の上総中野。たった1駅ですが、結構距離があり、本数も1日6本しかないです。やってきたディーゼルカーは、乗客も少なめ。’ほとんどが鉄道ファンのようです。

    養老渓谷駅を出発してすぐに、列車は突然停止。なんと、線路上にアクリルの板が落ちていたんです。この日は風が強かったので、どこからか飛んできたのでしょう。運転士さんは、冷静に列車を止め、板を取り除いてから再び運転を始めました。養老渓谷~上総中野間は、線路の状態も良くなく、スピードが遅いので、障害物除去もあっさり終わりました。

    そしてようやく上総中野駅到着。ここでいすみ鉄道に乗り換えますが、40分くらい時間があるので、駅の待合室で小休止。この駅は、かつては有人駅だった気がしますが、駅舎は建て替えられ、完全に無人の駅舎になっています。
    (つづく)

    小湊鐡道・いすみ鉄道の終点、上総中野駅。駅舎はログハウス風に