こんにちは、のぶもんです。
皆さんは羅東に行ったことがありますか?宜蘭縣の比較的大きな町なのですが、台湾東部でもっとも賑わう夜市として有名です。僕も何度も訪れたのですが、羅東で知られているのは夜市ばかり。
でも、羅東にも昼の(?)見どころは結構あるんです。今回は、そのような羅東の違う一面を紹介したいと思います。目的地は羅東林業文化園区です。
日本統治時代、羅東は太平山で産出される木材の集散地として栄えました。羅東から山麓の土場まで30km以上にも及ぶ森林鉄道も開通しました。
その始発駅となったのが、竹林駅。そう、現在の林業文化園区が位置するところです。ここに、当時の駅舎、日本家屋、貯木池などを活かした文化スペースが作られたというわけです。
入口を入ると、いくつもの日本家屋が目に入ってきます。まずは、森産館に入ります。ここでは、羅東の林業の成り立ちなどが学べます。
館内はとにかく「木」だらけです(笑)。
木製の森林鉄道模型。木のぬくもりが感じられます。
森林鉄道の発展・変遷について、詳細な展示が見られます。宜蘭縣の主な見どころは平野部にあるのですが、これを見ると、宜蘭の山岳地帯がいかに山深く、険しいかがよくわかります。
館内はいくつも部屋があり、こんな風に座って休めるコーナーもあります。
改めて竹林駅舎をじっくり見てみましょう。文化園区の中に駅舎を移築したのではなく、駅舎がある場所に文化園区を作ってしまったところがすごいですね。
駅舎内部は昔の日本の面影。今ではきれいに修復されて、まるで現役の駅のよう。
路線図を眺めるだけでも、ワクワクしてきます。
駅舎の前には、かつての森林鉄道の客車が保存されています。もちろん、車内に入ることもできますよ。
とても可愛らしい客車ですが、これは、羅東森林鉄道の軌道が762mmのいわゆるナローゲージだからです。
車内はこんな感じ。乗り心地はともかく、懐かしさを感じさせる列車で旅をしてみたいですね。
園区のはずれに、鉄道橋の遺構が残されていました。木造の橋で、まるでおとぎの国への入口のよう。こういうものがきちんと残されているのも嬉しいですね。
留置されている車両の向こうには、とても広い池が。これはかつての貯木場です。大量の木材がここに貯蔵されていたことが分かりますね。
これ以外にも、当時の日本家屋を利用した見学スペースがいくつもあります。
こちらは、子どもたちが思い切り遊べるKIDS館。このときも数家族が訪れて、子どもたちが元気に遊具で遊んでいました。
さらには、冒険小屋を彷彿とさせるような、読書スペース。森の中で本を読んでいる気分になれますね。
もちろん、飲食スペースもありますよ。現在、2軒のカフェが入居していて、コーヒーやケーキなどを提供しています。(1軒は義美が入っています)
久しぶりにモンブランに出会い、すかさず注文してしまいました!
こんな平和的で楽しい公園ですが、片隅には戦争の記憶を留める遺構も。これは機槍堡(トーチカ)です。
太平洋戦争中、台湾全土の主な大都市は空襲の対象になっていましたから、林業の拠点・羅東にもこのようなトーチカが必要だったのでしょう。このような遺構がきちんと保存されているのは、とてもありがたいことですね。
かつては宜蘭縣の産業を支える一大拠点だった羅東の森林鉄道始発駅も、今では子どもたちが大喜びのレクリエーションエリアとして再出発を図っています。
台鉄の駅やバスターミナルからも徒歩で行けるので、夜市を楽しむ前に、かつての森林鉄道の繁栄に思いを馳せながら、のんびりするのも良いと思います。
【施設情報】
「羅東林業文化園区」
住所:宜蘭縣羅東鎮中正北路118號
開館時間:9:00~17:00(原則無休)
「アクセス」
台鉄羅東駅から徒歩12分
羅東轉運站から徒歩15分