こんにちは、のぶもんです。
花蓮で江口良三郎の遺徳に触れたあとは、紀念公園からも近い、日本家屋が残る地区にやってきました。
目的地に近づくと、町並みが古い日本のようになります。
到着しました!郭子究音楽樂文化館。郭子究といってピンとくる日本人はほとんどいないのではないでしょうか。
郭子究は、1919年に今の屏東縣で生まれた作曲家・音楽教師です。家庭が貧しく、小学校しか卒業できませんでしたが、22歳のときプロの楽士となり、日本政府が主催した「新臺灣音樂講習會」にて正式に音楽教師としても認められました。
長年に渡って花蓮中学の音楽の先生として、当地で教鞭をとりつつ、「回憶」などの合唱曲を作曲。年配の台湾人なら知っている人も多いのだとか。
実は文化館がある日式宿舎群の近くには、花蓮高級中学(旧・花蓮港の中学校)があり、このあたりは教員の宿舎でもあったようです。(戦前建てられた学校の近くには、日式建築の教員宿舎が残っているケースが多いです)
さて、開館時間を調べて訪れたのですが、なぜか扉が閉まっています。こういうことは
台湾ではまれに起こります。見学客が多い施設ならともかく、マイナーな文化施設は普段訪れる人は僅か。閑散時間帯だと、施設の人がどこかに行ってしまうことがあるんです。
閉館時間間際になってどこからか施設の男性が戻ってきて、辛うじてセーフでした。どうやら、ちょっとした用事で、しばらく留守にしていただけのようです。
さあ、中に入れていただきましょう。
文化館は、4館に分かれていて、紀念品展示コーナーやライブ可能なイベントスペースなどがありました。
こちらの建物には、郭子究にちなんだ楽器等が展示されています。冒頭の古いオルガンもその一つ。これはアラフィフ世代以上にとっては懐かしい代物ですよね。
別館では、絵本の企画展が開催されていました。日式建築の室内で、親子でゆっくりと絵本を読む。なかなかいい感じですね。
僕が訪れた日の前日に、絵本企画展の初日イベントが開かれ、大盛況だったようです。
場所が分かりにくく、開館時間も長くないので、日本人はほとんど来ないのでは?と伺ったところ、「近くのアスターホテルに泊まる年配の日本人が、ときどき見に来ますよ」とのこと。
花蓮では、日本人の若者の姿を見ることはあまりありませんし、何だかんだでメディアにもあまり取り上げられません。
でも、年配の方は時々見かけるんですよね。ツアーできている方ばかりではないようで、意外なところで花蓮に興味を持たれている方が結構いるのかもしれません。
文化館の男性は、ある程度日本語を話せます。この方がいらしたら、いろいろと話を聞けるかもしれませんよ。(というか、割と話好きの人でした)
【施設情報】
「郭子究音楽樂文化館」
住所:花蓮市民權七街1巷10號
開館時間:10:00~12:00 14:00~16:00
(月火定休、土日は9:00~17:00)
※変更の可能性があるので、事前に電話して確認するのが安全です