のぶもん台湾さんぽ

台湾のあちこちに出かけたときの旅日記をつらつらと書いています。マイナーな街の紹介が結構多いです。

台湾で映画を見る〜「推拿」台湾も中国も市井の人々の悲しみや喜びはあまり変わらない

 

こんにちは、のぶもんです。

 

この間、本当に久しぶりに映画を見に行きました。

 

自分の会社をたたむ準備をする頃から、何となく映画から遠ざかってきました。そんなとき、ふとyahoo奇摩の映画案内を見ていると、久しぶりに映画鑑賞欲が湧いてきました!

 

鑑賞復活第一作は、台湾映画・・・ではなく中国映画の「推拿(邦題:ブラインド・マッサージ)」です。

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この作品が制作されたのは2014年。監督は現代中国映画の鬼才・婁燁(ロウ・イエ)です。

 

【ストーリー】

交通事故で視力を失った小馬(シャオマー)は、盲人マッサージの店に勤めはじめる。そこには、様々な思いを抱えながら働く多くの視覚障害者がいた。ある日、失恋で落ち込む小馬を慰めようと先輩マッサージ師が、街場の風俗店に小馬を連れて行くが・・・

 

この作品は、ベルリン映画祭で銀熊賞を受賞、台湾の金馬奨でも最優秀作品賞を含め6部門を受賞した秀作です。

 

金馬奨で中国映画が賞を取ると、すぐに「中国による文化侵略」という批判が起きますが、この作品は、そんなプレッシャーを抜きにしても非常に優れた作品だったため、個人的には受賞も頷けます。(それと、台湾映画のクオリティをどう上げていくかは別問題)

 

映画の中では、盲人マッサージ師たちは、恋愛をし、兄弟の借金の肩代わりをし、様々ないざこざを経験していきます。観客はまるで、自分のこのマッサージ院にいるかのような錯覚に陥るはず。

 

舞台は、南京のとある街角という設定。今風でもなく、レトロでもない、ありふれた中国の地方都市の様子が随所に織り込まれていて、懐かしさも感じさせます。

 

映画館は、台北有数のオシャレスポットになった華山1914の中にある映画館「光點華山」。ここは、ハリウッド大作はほとんど上映されませんが、世界各国の良作が見られる台湾版・ミニシアターです。

 

観覧料金は270元(約950円)。日本の半額程度で見られるのは嬉しいですね。


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夜になると、こんなに落ち着いたライトアップが見られますよ。


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ようやくきっかけができたので、これから毎月1回くらいは映画館に来ようと思います。