のぶもん台湾さんぽ

台湾のあちこちに出かけたときの旅日記をつらつらと書いています。マイナーな街の紹介が結構多いです。

台湾の小さな街を歩く38~新竹縣新埔で台湾の干し柿を満喫しました

こんにちは、のぶもんです。

先日、新竹縣の郊外・新埔の街に行ってきました。訪れたのは、10月9日。新埔で開催される柿餅(干し柿)祭りの直前です。町は柿餅づくりの最盛期ということで、友人の関口さんにご案内頂いて、新埔の見どころを回ってみました。

まずは、日本人の警察官が祀られているという場所に行きました。

そこはなんと、警察の派出所の敷地内なんです!


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新埔にある寶石派出所。その敷地内に、このような石碑があります。日本統治時代に殉職した日本人と台湾人の警察官、宇野鐵太郎さんと陳子昌さんの名が刻まれています。

 

こんなところで日本人の警察官が祀られている碑に出会うなんて、とても不思議な気分です。

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アクセスが悪いので、誰にでもおすすめできるスポットではないのですが、バイクやみても良いかもしれません。


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【派出所へのアクセス】
新埔の中心部から文徳路三段→二段と南下。徒歩20分くらいで寶石派出所に着きます。バスは1日1本しか通りません。

 

 

次に向かったのは、なんとものどかな田園地帯。ここに、客家人の文豪の旧宅があるんです。その人の名前は吳濁流。「アジアの孤児」などが高く評価されている文豪です。


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こちらが旧宅の正面です。とても立派な門構えですね。


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客家の三合院形式のしっかりした建物ですが、デザインがホーロー人の住居と少し違います。


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この住宅には部屋がたくさんあるのですが、何部屋にも渡って、吳濁流やその他の客家人作家についてたくさんの展示が見られます。


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展示を見ているとこの方、若い頃からかなり血の気が多かったようです。20歳で教師になってから、台湾人自治を求める活動を始めて日本当局から目をつけられてしまいます。

 

戦後は作家活動にシフトしていきますが、台湾でタブーとされてきたニニ八事件などの問題にも切り込んだ作品を発表し、「鉄血詩人」の称されるようになります。

 

こちらの故宅では、以前、吳濁流ら客家人の作家をテーマにした大々的な文学展が開かれたようで、その際に作成された資料がこれでもかというくらい残されています。


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さらに、他の客家人作家の紹介コーナーもあり、併せて、彼らにゆかりのある邸宅や別荘などが紹介されていました。

 

写真がとてもきれいで(過去に残っている写真は本当に素晴らしいです)、これらの故宅ではや別荘も訪れたくなりました。


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この部屋にはとかに展示がありませんでしたが、小さくて少し暗い部屋は、彼の激動の人生をそっと見守るかのような落ち着きを感じます。


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吳濁流に関しては、事前知識がほとんどなく、関口さんに「ここは見た方がいい」と勧められてきただけなのですが、台湾にはまだまだ知的好奇心をくすぐられる場所がたくさんあるんですね。

 

 

【施設情報】

「吳濁流故居」

住所:新竹縣新埔鎮新龍路310巷33號

開館時間:8:00~12:00 13:00~17:00

(月曜火曜定休)

 

 

客家の奥深さに触れたあとは、いよいよこの日のメインイベント・柿餅(干し柿)の観光農園に向かいます。

 

関口さんに紹介してもらったのは金漢柿餅教育農園。新埔にはたくさんの柿餅農園がありますが、ここは有名な農園の一つのようです。


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この日は3連休初日なので、もともとお客さんは多いのですが、翌日から柿餅祭りなのを知っていて、混雑を避けて先にゆっくり観光しようという家族連れも多いようです。


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作業スペースでは、ひたすら柿の皮を剥いているおばさんの姿が。


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そして、外にはたくさんの柿餅!!!はい、この光景を見に来たかったのです。最近、新竹縣の観光案内などに盛んに使われるようになった、柿餅を干している写真。


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僕が訪れた時間には青空も見えて、柿のオレンジ色と美しいコントラストを成していました。


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この農園では、高い場所からも柿餅が見られるようになっていて、様々角度から楽しめるようになっています。


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新埔の柿餅は、台北辺りでも有名になり、当地の重要な観光資源になっています。柿餅祭りのシーズンには連絡バスも出るようですが、基本的にはアクセスが不便なので、頑張って老街から歩いていってください。(約30分)

 

 

【店舗情報】

「金漢柿餅教育農園」

住所:新竹縣新埔鎮旱坑路一段501號

営業時間:8:00~17:00(原則無休)

 

こちらの農園では、申し訳ないことに風景だけを堪能して、柿餅を買い求めませんでした…。

 

そしたら、帰りの道沿いに小さな屋台が。よく見たら、ものすごくおいしそうな柿餅をたくさん売っていました。廉価版もありましたが、ここは奮発して高級な方を購入。帰ってからが楽しみです。


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そして、関口さんに次に教えていただいたのが、農園と新埔老街の中間あたりにある、涼井生態園区の向かいのカフェ、涼井人文咖啡。googlemapにも載っていない隠れ家カフェです。


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こちらのカフェでは、コーヒー・お茶が1杯50元!100元出せば飲み放題なんです!!高級豆や高級茶でないことは分かりますが、この利用システムには驚きました!

 

というか、このお店、とても雰囲気が良いので、コーヒー1杯130元と言われても納得するような素敵な雰囲気なんです。


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そして、ここで先程買った魅惑の柿餅を早速賞味・・・ん!これはうまーい!大きくて、ほくほくした感じで、200元出した甲斐がありました!(あ、もちろん1つずつしか食べませんてましたよ😅)


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【店鋪情報】

「涼井人文咖啡」

住所:新竹縣新埔鎮旱坑路一段220號

営業時間:不明

(住所は道路向かいの生態園区のものです)

 

 

新鮮な体験が目白押しの新埔めぐり。夕方が近づいてきたので、客家人の屋敷にもう一軒立ち寄ります。

 

それが、写真にある「劉氏雙堂屋」です。


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1781年に当地で創建された客家人の屋敷ですが、今の建物は日本統治時代に再建されました。

 

もう夕方だったので中には入れませんでしたが、スッキリとした美しさに惹かれます。ここは日中、改めて訪れたいですね。


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【施設情報】

「劉氏雙堂屋」

住所:新竹縣新埔鎮義民路二段460巷42號

開館時間:不明(03-589-2686まで問い合わせのこと)

こちらは、新竹から新埔方面行き5621バスに乗っていくと上枋寮下車です

 

 

さあ、ラストの見どころに急ぎましょう。

 

金色の獅子が眩しく鎮座するのは、「褒忠亭義民廟」です。


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正門に向かって上がっていきますが、この正門がまた大層立派です。


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こちらの義民廟は、台湾各地にある義民廟の総本山的な存在。清代初期におこった反乱で家族らを守るために義勇軍に参加し、命を落とした客家の民を祀った廟です。

 

秋に開催される義民文化祭には多くの人が訪れ、総統を始め有力な政治家が参列することも多いようです。


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中に入ると、台湾の一般的な廟とは少し雰囲気が違います。どちらかというと地味。でも、質素な中に美しさが感じられ、心が洗われるようです。


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夕暮れ時とあって、参拝する人はまばらでしたが、地元の子どもたちが境内で遊ぶ姿が見られ、少しだけ村の廟のような表情を見せていました。

 

 

【施設情報】

「褒忠亭義民廟」

住所:新竹縣新埔鎮義民路三段360號

開館時間:5:00~20:00

 

こちらも、新竹から5621バスで行くことができます。

 

いかがでしたか。今回は、関口さんのご協力を頂いて、一人では行きづらいスポットをたくさん紹介していただきました。

 

外国人に知られたスポットは一つもありませんでしたが、台湾の客家文化を知る上でとても参考になる場所もありました。また、今となっては日本人がほとんど訪れない地に、日本人警察官の碑が残っているのにも感激しました。

 

車がないと回りづらいエリアなので、日本人の皆さんに気軽に来てください!とは言いづらいのですが、こういう場所を丹念に回るバスツアーを企画できたらいいな、と密かに構想を練っています。

 

なお、より詳しい情報に触れたい、という方は、関口直美さんが書かれている「台湾ビジュアル辞典」というブログをご覧くださいね。

台湾の小さな街を歩く37〜大溪老街の日本家屋を心ゆくまで堪能する

こんにちは、のぶもんです。

 

先日、大溪老街の日本語ガイドツアーの体験記を書きましたが、実はその前の月(9月)にも大溪を一人で訪れていました。

 

以前にも大溪に来たことはあるのですが、最近、観光客の誘致に大変積極的で、日本家屋の修復・活用が大変に進んでいるという話を聞き、久々に訪れることにしました。

 

この間のカフェ・夜景レポート以外の内容について、今回報告しますね。


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現在、大溪には、修復された日本統治時代の建物が5棟、それに戦後、蒋介石が滞在した建物を含めて、6棟の見学が可能です。

 

早速、それぞれの建物を見ていきましょう。

 

まずは1軒目の「木藝生態博物館・壱號館」に入ります。こちらは、日本統治時代にの公学校(台湾人用の学校・主に日本人用の国民学校とは異なる)校長宿舎です。


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日本統治時代に台湾で建てられた校長先生の宿舎は、当時としてはかなり立派な家屋ですが、中は比較的質素です。


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それでも、廊下の佇まいなどは素晴らしいです。遠来の賓客をもてなしたりするためか、多少見栄えがするようになっています。


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壱號館は、情報案内所しての役割があり、パンフレットが置かれたり、案内映像が見られたりします。

 

こちらは、仕掛け鏡のような案内体験コーナー。若者たちが夢中になって楽しんでいました。大溪に来たら、まずはこちらに立ち寄るのが便利です。


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【1号館】(旧大溪公学校校長宿舎)

住所:桃園市大溪區中正路68號

 

 

次は、「木藝生態博物館」シリーズから離れ、旧蒋行館を訪れます。

 

ここはもともと、大溪公会堂として建てられましたが、戦後は蒋介石が大溪を訪れたときに滞在する場所として使われていました。

 

今では、大溪の伝統的な産業・木工業の優れた作品が見られる展示館になっています。


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この建物に展示されている作品は、特に精巧な作りの高価な作品が多いようです。もちろん、ここですぐに買ってくれる人が多いとは思いませんが、大溪の木工業の水準が高いことが実感できて、良いアピールにはなると思います。


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【木家具館・木生活館】(旧大溪公会堂・旧蒋公行館)

住所:桃園市大溪區普濟路21-3號

 

 

さあ、こちらの建物はかつて武徳殿でした。今では、武道場としての機能はなくなり、大溪の産業発展、特に交通に関する展示が充実している資料館に生まれ変わりました。


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こちらは、軽便鉄道が開通した頃に、大溪まで旅行にしたイギリスの旅行家・オーウェン=ルターについての展示。

 

この他にも、この地を訪れた著名人の足跡を学ぶことができます。


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これは、主要産品の一つだった紅茶を入れる箱。こういうのを間近で見られるのもありがたいですね。


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さらに面白いのが、軽便鉄道の映像を上映するコーナー。これは、とても貴重だと思います!


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武徳殿には別棟があり、こちらはその渡り廊下です。昔は、日本のあちこちにこのような渡り廊下の光景が見られましたよね。


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別棟では、戦後の交通などについての展示が見られます。


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この武徳殿の裏手からは、河岸段丘上にある大溪の街から見渡す大漢溪を眺めることができますよ。

 

【武徳殿】

住所:桃園市大溪區普濟路33-3號

 

 

まだまだ続きます。こちらは藝師館。日本統治時代は、警察官の独身寮だった建物です。


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中は、地元の木工師が作成した様々な木工品が展示されています。おもちゃや実用品なども見ることができて、なかなか楽しいですよ。


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蒋公行館も木工品の展示を行っていますが、管理主体が違う上、壮大な作品と身近な作品というスタイルの違いもあるので、両方見ても楽しいです。

 

それにしても、木工品だけをテーマにして1つの街で2館を運営しているところから、いかに当地で木工業が盛んか分かりますね。


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出窓の部分。展示だけでなく、日本家屋の趣そのものも楽しむことができます。蒋公行館は洋館ですから、また味わいが違いますね。


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【藝師館】(旧大溪郡役所警察独身寮)

住所:桃園市大溪區普濟路52號

 

 

藝師館が独身寮なら、向かいにある四連棟は家族用の警察官宿舎。台湾の日本家屋宿舎は、二棟続きの長屋は多いのですが、四連棟はなかなか見かける機会がありません。


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こちらは、大溪の歴史全般に関する様々な資料を展示しています。

 

いくつか、縮小した模型も展示されています。これは、老街のバロック様式のファサードを再現していますね。


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それ以外にも多様な資料が。日本統治時代の卒業証書などの書類が見られるのですが、ということは、誰かが長い間これらを保管していたということ。難しい時代を経て、今の世にこういう資料と出会えるのは嬉しいですね。


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写真もありました。おそらく、日本統治時代の学校での写真でしょう。よく見ると、みんな畏まっています。


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こちらの四連棟には裏にも建物があり、こちらも当地の芸術家の様々な作品(木工に限らない)が見られます。


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【四連棟】(旧大溪郡役所警察宿舎)

住所:桃園市大溪區普濟路13巷5號

 

 

本日最後の施設です。

 

こちらは、日本統治時代に警察課長の宿舎だった建物。今では、工藝交流館になっています。


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こちらは、作品の展示もあるものの、木工体験などが重視されています。実際に遊べるものが展示されているようで、遊び心がくすぐられますね。


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この部屋には、おがくずがたくさん置かれています。無料で備え付けの小さな袋におがくずを詰め、持ち帰ることができるんてす。

 

これなら、自分の部屋でほのかに漂う木の香りを楽しめそうですね。


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【工藝交流館】(旧大溪郡役所警察課長宿舎)

住所:桃園市大溪區普濟路5號

 

いかがでしたか?これだけの日本家屋がまとまった場所で修復され、資料館などに活用されるケースは、さすがの台湾でも他にはないのではないでしょうか。

 

ツアーで概略を学んだあとは、自分が気になるスポットを気が済むまで鑑賞する。そんなことも大溪では可能です。(今回訪れた施設のうち、壱號館と工藝交流館はツアーでは行きません)

 

来年には、あと3棟の修復を終える予定とのこと。これからの大溪の動きから目が離せませんね!

 

台湾の小さな街を歩く36~大溪老街の昼と夜・素晴らしいカフェや茶藝舘との出会い

こんにちは、のぶもんです。

先日は、桃園市大溪老街の日本語ガイドツアーの様子をお届けしましたが、実はその数週間前、個人で大溪を訪れていました。目的はもちろん、日本統治時代の建築をとことん見ること。

その中でも、100年以上の歴史を誇る建物を生かして、カフェを営む2棟のお店を訪れてみました。

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大溪に着いたら、まずは少しだけ腹ごしらえ。平日にもかかわらずにぎわっている豆花屋さんがあったので入ってみました。

実はここ、日本語ガイドツアーの際、みんなで豆花と豆干を食べたお店なんです。このときは、のちに再訪するとは思いもよらず、お客さんが多くて、何となくおいしそうだなあと思って入っただけでした。

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豆花を食べてみたら、素朴で豆腐の感触がはっきり感じられました。まだ暑い時期だったので、少しだけクールダウンできたのも良かったですね。

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そうして、バロック様式の美しい町並みを少し歩いて、この日の第一目的地「老成利商號」に到着です。キチンと手が入っていますが、正面の雰囲気は日本統治時代と変わりません。

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店内から通りを眺めます。静かで落ち着いた雰囲気のお店は、通りの現実から隔絶された別世界のよう。窓際においてある小物も、建物の古さを邪魔しない程度に存在感を示しています。

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お店の中には、建物の建築様式などについての説明プレートがありました。文章中の「葫蘆」とは、ひょうたんのこと。家屋の前面が狭く、後方が広い作りになっていることが分かります。

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こんな写真も。台湾では、古民家に日本統治時代の写真や資料が展示されていることがあります。先生を含め、みんま真面目な表情ですね。

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さて、この日頂いたのは、ちょっと珍しいGABA烏龍茶。恥ずかしながら、GABA茶のことを知らず、後でネットであわてて調べたのですが、最近はかなり流行っているようですね。

 

それにしても、茶釜に入れられて出てきたのにはびっくり!しかも、茶釜一杯にお茶が入っていたので、飲み終わるのに1時間近くかかりました(笑)。

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そして、こちらの小さなコップに入ったドリンクは、コーヒーです。ただし、普通の銘柄ではなく、なんと桃園の拉拉山で採れたコーヒー豆なのだそうです。

 

産量が少なく、市場にはほとんど出回っていないのですが、老成利では個人的に買い付けをしてお店で提供しているのだとか。

自分で注文したわけではないのですが、隣もお客さんが注文しているのを見て、すごく興味と持ったところ、ついでに少しだけ淹れてくれました。

 

飲みやすくて、さわやかな感じになりました。日本語ガイドツアーの自由時間では、この垃垃山コーヒーを1杯まるまる頂くことになります。

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お店のご主人夫妻もとても気さくで、いろいろな話をしてくれました。おそらく、大溪に来るたびにお邪魔することになるでしょうね。

 

【店舗情報】

「老成利商號」

住所:桃園市大溪區和平路95號

営業時間:12:00~18:00(火曜定休)

 

 

しばらく日本家屋を見学してから、南側の新南老街にある「蘭室」にも行きました。

 

こちらも築100年以上の建物をリノベした施設で、現在ではオフィスやショップ、カフェが入居しています。

 

もとは、大溪の有力者・呂鷹揚が建てた町家で、建物→中庭→奥の間と細長い作りになっています。


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入口がまた立派です。扉を開けると、そこには展示コーナーとオフィスがあります。


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向かって右側のコーナーは、上品な感じのショップになっています。婦人服や雑貨などを販売していました。


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中庭への通路に、呂鷹揚と息子の鐵州に関する説明がありました。二人とも、大変優秀な方だったようですね。


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蘭室に来たら、ぜひ奥の間に行ってみましょう。こちらはもともと家族の居住空間だったそうですが、今ではコーヒーやお茶を落ち着いて頂ける喫茶空間になっています。


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こちらで頂いたのが、「きな粉黒糖ラテ」。味の予想がつかなかったのですが、飲んでみるとほのかな黒糖の甘さにきな粉のザラザラ感がうまくマッチしていて、楽しくおいしく飲めました。

 

あ、他にも一般的なお茶やコーヒーもありますよ。


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これ何だと思います?赤い部分はなんと、神棚を置いていた部分だそうです!たしかに古い民家は玄関を入った部屋にときどき神棚が置かれているなあ。

 

今は、中庭に移設されています。


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その移設先がこちら。中庭にきちんと安置さています。


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この2軒だけで合計2時間以上滞在してしまいました。蘭室でも、いろいろお話を伺うことができ、さらに大溪の街に興味がわきました。

 

 

【店舗情報】

「蘭室茶房」

住所:桃園市大溪區中山路13號

営業時間:11:00~18:00(月曜火曜定休)

 

蘭室だけでなく、大溪には文化・芸術・観光において意欲的な取り組みをしている人や会社、団体がたくさんあります。

 

他にも、興味が湧いた施設・団体・カフェもあるので、近いうちにまたゆっくり訪れたいと思います。

 

そんなこんなでゆっくりしていたら、夜になってしまいました。

 

老街の中心にあって、昼間は賑わいを見せる福仁宮も、夜になると幻想的な静けさに包まれます。


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老街も少しだけライトアップされ、静かに夜景を堪能できます。


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騎樓のこの雰囲気、たまりませんね!


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昼間あまり目立たなかった老街の家屋が、夜になると目を引くようになります。人通りが少なくなってからの老街もまた、捨てがたい風情があっていいですね。

 

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ファサードも本当に素敵です。


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さあ、夜が少しずつ更けていきます。終バスが終わる前に台北へ帰るとしましょう。


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街の様子について詳しく話を聞きたいときは、日本語ガイドツアーに参加するのが一番良いですが、個人で来るなら、夕方から夜にかけての老街さんぽもかなりおすすめです。

 

僕も近いうちに、別のカフェやショップをじっくり見に来たいと思います。

淡水日記40~近所のご贔屓ドリンク店をご紹介

こんにちは、のぶもんです。

僕が住んでいる淡水區の水源街は、ローカルなお店がひしめく、地元グルメの激戦区。そんな中、今年開店して、すでに地元に根付いているドリンク店があります。それが今回紹介する「壺雅堂」です。


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実は僕、普段はあまりドリンク店に行かないんです。というのも、基本的にはカフェに行くので、ドリンクを買う習慣がそれほどないからなんです。

 

そんな僕が珍しく気に入ったのが、「壺雅堂」です。

 

このお店、完全な独立商店で、どこの系列にも入っていません。

 

昨年秋から、軽トラックにドリンクをたくさん載せて、淡水界隈で移動販売をして実験。

 

今年3月に店舗での営業が始まりました。店の雰囲気が今流行りの「ちょっとレトロ風」なので、どこかのチェーンかと思っていましたが、そうではありませんでした。


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メニューはこちら。お茶系のメニューはほぼ網羅されています。仙草や冬瓜、酸梅を使ったドリンクが特においしく、仕事帰りにちょくちょく立ち寄って買い求めています。


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こうやって、自宅で一息つくときに、おいしい仙草紅茶や、酸梅茶などを35元程度で買って帰れるのはありがたいですね。


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お店のマスコット人形。モデルは、若い店員さんの一人です。


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この店の店員は、店長はじめ全員若いあんちゃん。みんな気さくで、僕もすぐに仲良くなり、しばらくおしゃべりをしてから帰ることも。

 

淡水には日本人がそれなりに住んでいるようなのですが、古い駅前地区には日本人がほとんどいないようで、常連の日本人は僕一人のようです(^_^;)まあその分、店員さんにも興味を持ってもらえるので、こちらとしては嬉しいですけどね。

 

営業時間も結構長くて、遅く帰っても利用できるのは助かります。

 

ドリンク店は、たとえおいしくても競合が多く、生き残りはかなり大変なはず。お気に入りの店なので、ぜひ長くこの地で頑張ってほしいところです。

 

【店舗情報】

「壺雅堂」

住所:淡水區水源街一段80號

(僕の家から徒歩2分!)

営業時間:9:00~23:00(原則無休)

 

50代は波乱の幕開け?!誕生日記念の日帰り旅行でハプニング続出!

こんにちは、のぶもんです。

 

実はわたくし、10月19日でなんと50歳になりました!まだまだ若造のつもりが、いつの間にか半世紀も生きていたんですね!

 

と言う訳で、早速50代初めての旅に出かけました。行き先は、花蓮縣の光復にある花蓮觀光糖廠と林田山林業文化園區です。

 

まずは光復駅に到着。斬新なデザインの明るい駅舎ですね。


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台鉄光復駅から徒歩10分くらいの場所に、日本統治時代からの製糖工場跡があります。今では、花蓮觀光糖廠という観光施設になって多くの観光客が訪れています。

 

ですが、この日はあいにくずっと雨。久しぶりに雨男の本領を発揮してしまいました。


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なかなか立派な標識が立っていますね。この敷地内に、工場跡の施設や日本統治時代に建てられた職員宿舎などがあります。


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こんな感じの建物も。ここは旧事務所で、今では食堂として営業しているようです(平日は休みっぽい。。。)


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そして、園区内に台湾コーヒーが飲めるカフェがあると聞いて楽しみにしていたのですが、なんとこの日は臨時休業

 

今は、今年最後の3連休が終わったばかりで、どちらかと言うと閑散期です。ここは次回の宿題になってしまいました。

 

その後は、園区のパンフレットをもらおうと遊客中心へ行きます。ところが、肝心のパンフレットがなんと品切れ

 

ここは、宿泊施設のフロントにもなっていて、基本的には観光案内はオマケみたいです。施設について後で振り返るときは、紙のパンフレットが一番便利なのですが、まさかの品切れでパソコンと格闘するはめになりました。。。

 

ちなみに、遊客中心の建物は、日本時代の購買コーナーです。


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園区内のショップエリアには、小さなカフェがありました。お、こちらはハンドドリップコーヒーがありそうです。

 

が、なんとこの日に用意できるのはアメリカンのみ。朝から1杯もコーヒーを飲んでいなかったので、とりあえず良しとします。


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【施設情報】

「花蓮觀光糖廠」

住所:花蓮縣光復鄉糖廠街19號

営業時間:8:00~20:00(販売所等・原則無休)

 

不完全燃焼のまま、台湾好行バスで林田山に向かいます。林田山の林業文化園区は山あいにあるため、雨だとかなり行動しづらそう。

 

そんなことをつらつらと考えているうちに、バスはひたすら国道を走り、林田山の北側にある鳳林の街に。慌てて鳳林で降りましたが、今もって、なぜ林田山に入らずバスがそのまま行ってしまったか謎です


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普通なら怒り狂うところですが、気持ちの中では林田山をパスして、早く花蓮に戻りたい気持ちもあったので、少ししょぼんとするくらいで済みました。

 

鳳林では嬉しい出会いも。駅前で一番まともに見えた食堂「長春客家美食館」に入ったら、頼んだ什錦麺がすごいボリュームでなかなかおいしかったんです。


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日本人だということがバレると、「あら、うちのダンナは日本に住んだことがあるのよ」という話に。聞くとご主人は、神奈川県の相模大野で中華料理の修行をしていたのだとか。

 

この辺りに日本人がするのは珍しいと思うので、割と喜んでもらえたようです。鳳林は林田山へ行くときの中継基地なので、また来る機会があると思います。


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【店舗情報】

「長春客家美食館」

住所:花蓮縣鳳林鎮中山路29號

営業時間:10:00~21:00(火曜定休)

 

そして再び悪い話が。。。今回の花蓮旅行で一番行きたかったカフェ「哈崙咖啡」がFBに臨時休業のお知らせを投稿!老闆娘にメッセージして確認すると、お母さんを病院に連れて行くので、一日休むとのこと。

 

僕が行こうとしていたことを知ると、しきりに恐縮していましたが、気にしないで、次回は必ず行きますと伝えておきました。

 

このお店は、店名になっている地元の山「哈崙山」で採れたコーヒーを飲めるので、とても楽しみにしていたんです。


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ここまで、いろんなことが叶わなかった旅も久しぶりです。また、旅はもともと「Travel is trouble」なので、ハプニングが起こるのはやむを得ないこと。

 

「人生もまた思うに任せないよなあ」などと思っていたら、最後に楽しいときが待っていました。

 

咖啡月。ここも花蓮で必ず行くカフェです。花蓮在住20年以上の老闆が切り盛りする小さなカフェ。ここでは老闆の日本語レッスンを受けようと、次から次へと台湾人の生徒がやって来ます。

 

コーヒーを頼んだ頃、他のグループのお客さんが入ってきました。年配のグループだけど、あまり土地の人っぽくないなあ、と思って聞いてみると、なんとこの店をとても気に入っていて、花蓮に来るたびにこちらのお店を訪れているのだそうです。

 

しかも、皆さん何度も日本へ旅行に行ったことがあるそうで、旅の経験をたくさん聞かせてもらったり、日本語の練習のお相手をさせていただいたりと、楽しい時間を過ごしました。


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こちらが、エルサルバドル(多分)の手冲咖啡。飲みやすくて、量も適度。本当においしいコーヒーは、このくらいの分量で十分です。


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【店舗情報】

「咖啡月」

住所:花蓮市復興街65-2號

営業時間:14:00~23:00

(水金は19:00~日は7:00~)

 

そんなこんなで22:00発の最終普悠瑪號に乗り込み、夜中1時に淡水に帰ってきました。

 

全然落ち着きのない旅で、ハプニングに振り回される旅になりましたが、まあそれもまた後になれば良い思い出です。

 

次回は天気の良い日に、ゆっくりと再訪したいと思います。(あ、雨男だから難しい??)

 

台湾の小さな街を歩く35・銭湯のようなカフェ?・礁溪温泉の片隅にできた新しいカフェが面白い!

こんにちは、のぶもんです。

 

先日、宜蘭縣の羅東へ日帰り旅行に行ったときのこと。高速バスで礁溪に入り、そこから台鉄に乗り換えて羅東へ行く、というルートだったので、少しだけ礁溪の駅前を歩きました。

 

そしたら、温泉街らしい?カフェに出くわしました。それが今回紹介する「咖啡浴 FURO CAFE」です。


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少しだけ化粧直しをした礁溪駅舎。温泉は有名ですが、町は思いのほか小さくて、駅も可愛らしい田舎駅のようです。


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FURO CAFEは、駅から徒歩数分の場所にあり、電車・バスで来る観光客も訪れやすくなっています。(高速バスのターミナルからも徒歩10分で行けます)

 

外観を見る限りは、あまり変わった感じはしないのですが・・・


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店内に入ると、そこは「お湯がない銭湯」!オーナーの息子さんが日本に住んでいたことがあって、大好きな銭湯をデザインしたカフェを作ってみようと思ったのだそうです。


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お風呂グッズ(みたいなもの?)もたくさん置かれています。


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木の風呂桶だけでなく、あのケロヨンが!日本の銭湯ではおなじみのケロヨンですが、台湾では貴重。買うと結構高いそうです。


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さて、お食事タイムに入りましょうか。こちらは、「小倉トースト」。?厚切りトーストのトッピングがあったので、名古屋名物っぽい小倉を選びました。

 

トーストはふかふか、さくさくでおいしかったですよ。


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そして美式咖啡は、あの木の風呂桶に入れられて出てきました。風呂上がりの一杯の牛乳ならむ一杯のコーヒーですね。

 

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台湾でカフェがすっかり市民権を得て、地方の小さな街にもどんどん新しいカフェができています。ただ、少々供給過剰気味なのが実態。

 

固定客をしっかり掴んだお店は(大家に家賃を値上げされない限りは)長く営業できそうですが、そうでない店は次々と淘汰される厳しい実態も。

 

そんな中、ただ新しいだけでなく、明確なコンセプトや個性を全面に売り出したカフェが少しずつ増えてきています。

 

礁溪は温泉が有名な街ですから、それと銭湯を引っかけてイメージ作りをするというのは、印象に残りやすく、うまい方法ですね。著名なブロガーさんやインスタグラマーの皆さんも注目し始めているようです。

 

これからも、「FURO CAFE」のような個性的なカフェが増えてくるでしょう。こういったお店を地方の街で探すというのも、旅の楽しみの一つになっていくかもしれませんね。

 

おまけショット。礁溪に行ってもゆっくり温泉に入る暇がない方へ。鉄道駅とバスターミナルの中間地点に、気軽に利用できる足湯もありますよ。


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ちょっと休憩するだけなら、これで十分ですね。少しだけ足をほぐして、また街歩きに出発するとしますか(^^)


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【店舗情報】

「FURO CAFE」

住所:宜蘭縣礁溪鄉德陽街3號

営業時間:11:00~19:00(月曜火曜定休)

アクセス:台鉄礁溪駅から徒歩3分

台湾の小さな街を歩く34〜新北市の果てにあるお茶の町・坪林

こんにちは、のぶもんです。 

 

今年になってから海外旅行もできず、国内でも長旅に出られないため、ちょこちょこ台北の近郊に出かけています。

 

今回の目的地は、お茶の産地・坪林。新北市に属していますが、台北中心部からはMRTとバスを乗り継いで1時間半以上かかります。

 

僕も今回訪れるのが、なんと3年5ヶ月ぶり2回目(甲子園の高校紹介みたいですが😅)。前回から変わったところは変わったところはあるでしょうか?


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(坪林名物・お茶アイスのトラック→この側面の広告は前回も同じ場所で見ました。坊やの写真もまったく変わらず)

 

坪林のバス停で新店からのバスを降りると、そこはもう自然豊かな山間の町。空気も爽やかで、山の緑が目に滲みます。


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まず訪れたのは、農會(農協)。と言っても、農會本体に用があるのではなく、建物の2階にある坪林茶産業文化館がお目当て。


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こちらでは、坪林での茶業に関する展示が見られるんです。


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そして、お茶に関する様々なお土産も売っています。お茶は廉価版から高級品まで様々ですが、お菓子などは手頃なものが多かったですよ。


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隣にいたおばさんに勧められ、僕もついつい買ってしまいました(^_^;)

 

買ったのはこちらの「お茶ヌガー」。100元ですが、これが案外クセになる味で良かったです。


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さて、老街歩きに行きましょう。坪林には短いながらも老街があり、土日は(他の有名老街ほどではありませんが)賑わいを見せます。

 

そこで最初に目に止まったのが、こちらのレトロな風情のお店。3年前にこんなお店、あったかな??


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このお店の名前は「坪感覚」。開店は2019年。前回訪れたときは、まだなかったんですね。

 

店内は・・・めっちゃ「映え」ます。これはもうおとぎの世界です。


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2階の客席も落ち着いた感じでゆっくりお茶を飲んだり、食事をしたりできそうです。


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窓際のカウンター席からは、老街の様子を眺めることができます。


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そしてついつい、デザートを頼んでしまいました。抹茶プリンみたいなデザートで、とろけるようなおいしさ。料理も和定食スタイルのものがあったりするようで、とてもおいしそう。次回はここで食事をしてもいいですね。


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古いだけではない、おしゃれな雰囲気も楽しめる意欲的なお店です。ローカルな小吃しかなかった坪林の新しい楽しみ方になりそうですね。

 

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【店舗情報】

「坪感覺」

住所:新北市坪林區坪林街12號

営業時間:11:00~17:00(土日は~19:00)

※月火定休

 

次に、橋を渡って向こう岸にある茶業博物館を訪れます。こちらは、先程のような農會併設の施設ではなく、新北市立の博物館です。


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坪林茶業博物館は当地の茶業だけでなく、自然や歴史などについての様々な展示も用意されています。


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鳥の剥製。坪林は、かなり山深い場所にあるので、多様な動物が生息しているようです。


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そして台湾らしく、興味を引くような趣向も。こちらでは、野生動物の鳴き声が聞こえます。意外な鳴き声をする動物もいて、新鮮な体験でした。


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もちろんお茶に関する展示も充実しています。


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これは、あらゆる種類のお茶を分類した表。それぞれのお茶の特色がひと目でわかるようになっています。


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別館にも行ってみます。こちらも、茶業に関する道具といった定番の展示が見られます。


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が、それ以外にも、お茶っ葉の匂いを嗅ぎ分ける体験コーナーなど、子供でも楽しくお茶について学べるように工夫されています。

 

丁寧に見ると1時間はかかるので、余裕を持ってお越しくださいね。


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街もそろそろ夕方になってきました。坪林の街を流れるのは北勢溪。川を眺めていると、心がとても落ち着きます。


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もう一度老街側に戻ります。ところどころに古い建物が残り、ノスタルジーを感じさせますね。


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そして最後に訪れたのが、滴滴香茶行。こちらの老舗のお茶屋さんでは、当地のお茶・包種茶を使ったアイスを売っています。


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店内では、ゆっくりお茶を吟味したり、アイスを頂くことができます。


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50元のお茶アイスしか買っていないのに、温かいお茶も出していただきました。


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そしてここでは、ついついお土産も買ってしまいました。お茶を使ったソフトヌガーのようなお菓子で、これがかなり美味!

 

お茶によく合いますが、コーヒーとの相性も良いと思います。


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【店舗情報】

滴滴香茶行

住所:新北市坪林區坪林街34號

営業時間:9:00~21:00(原則無休)

 

この辺で、坪林さんぽは終了です。老街は短いですが、結構味わいがあります。新しい取り組みをするお店も出てきて、坪林はこれから面白くなりそうですね。


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最後は、おトイレに立ち寄らせてもらった區公所から。役所の入口にデーンと座っている犬。何ともノンビリした光景でした。


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【坪林へのアクセス】

MRT新店駅から923番のバスで坪林國小下車

もしくは同駅から緑12番のバスで坪林站下車